アーティスト情報なし
Loco-Motion ,The
- 作曲: GOFFIN GERALD,KING CAROLE

Loco-Motion ,The - 楽譜サンプル
Loco-Motion ,The|歌詞の意味と歴史
基本情報
「The Loco-Motion」は、作曲・制作をジェリー・ゴフィンとキャロル・キングが担い、1962年にリトル・エヴァが最初に歌って広く知られるようになったポップ・ナンバー。ダンス名を冠したキャッチーな楽曲で、以降も世代を超えてカバーされ続けている。英語詞の楽曲であり、日本語題は一定せず。オリジナルの発表年は1962年、初出歌手はLittle Eva。具体的な初出アルバムやレーベル名は情報不明。
歌詞のテーマと意味
歌詞は“ロコモーション”という新しいダンスを皆で楽しもうと呼びかける内容で、ステップの仕方や体の動かし方を指示するフレーズが要となる。複雑な物語性よりも、ダンスの一体感や場の熱気を直接喚起する言葉運びが特徴。反復の多いコーラスと掛け声が聴衆の参加を促し、誰でもすぐ踊れる親しみやすさを強調する。恋愛や社会批評といった重い主題より、純粋な楽しさと身体性を前面に押し出した“ダンス・クレイズ”系の典型例といえる。歌詞の全文はここでは取り上げない。
歴史的背景
1960年代初頭のニューヨーク“ブリル・ビルディング”系ソングライティングの黄金期に生まれ、キャロル・キングとジェリー・ゴフィンの職人的チームワークを示す代表作のひとつとなった。ツイスト以降のダンス・ブームの流れを受け、誰もが真似できる振り付けを提案する形で大衆に浸透。スタジオ主導の楽曲制作とシンガーのスター性が結びついた時代性を反映し、シンプルで覚えやすいメロディとビートがラジオやダンスホールで強い効力を発揮した。
有名な演奏・映画での使用
代表的な録音としては、リトル・エヴァによるオリジナル(1962年)、グランド・ファンク・レイルロードのカバー(1974年)、カイリー・ミノーグのカバー(1987–88年)が広く知られる。特にグランド・ファンク版はロック色を強めたアレンジで米国チャート1位を記録し、楽曲の可塑性を示した。ミノーグ版はダンス・ポップのプロダクションで世界的なヒットとなり、80年代のサウンドと見事に接続した。映画での具体的な使用作品名は情報不明。
現代における評価と影響
「The Loco-Motion」は、異なる時代・ジャンルで繰り返しヒットした稀有なポップ・ソングとして評価される。ダンスの手順を直接歌う手法は、その後のパーティ・ソングやコール&レスポンス系楽曲のひな形となり、ライブやイベントでの参加性を高めるモデルとして参照されることが多い。カバーや編曲が容易で教育現場やコミュニティでも扱いやすく、オールディーズ選曲の定番として定着。ストリーミング時代でも、世代横断の認知を保っている。
まとめ
ゴフィン&キングの職人技と60年代ダンス・ブームが結実した「The Loco-Motion」は、歌詞の指示性と覚えやすいフックで大衆的支持を獲得し、ロックやダンス・ポップへと自在に翻案されてきた。オリジナルからカバーまでが互いに価値を補強し合う好例であり、時代を超えるポップ・ソングの生命力を示す一曲である。