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Green Leaves Of Summer ,The 遥かなるアラモ

  • 作曲: TIOMKIN DIMITRI
#洋楽ポップス
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Green Leaves Of Summer ,The 遥かなるアラモ - 楽譜サンプル

「Green Leaves Of Summer ,The 遥かなるアラモ|作品の特徴と歴史」

基本情報

『The Green Leaves of Summer(遥かなるアラモ)』は、映画『アラモ』(1960)に書かれた主題歌。作曲はディミトリ・ティオムキン、作詞はポール・フランシス・ウェブスター。公開当時、フォーク・グループのブラザーズ・フォアによる録音がヒットし、楽曲は映画の枠を超えて広く知られるようになった。叙情的なバラードで、明確な歌詞を持つ歌もの。

音楽的特徴と表現

Aメロから穏やかに立ち上がる旋律が、コーラスの重なりで豊かに広がる。フォーク的ハーモニーとオーケストラの温かな響きが共存し、静かな回想と勇気のニュアンスを同時に描く。ミディアムスローのテンポ、印象的な主題の反復、繊細なダイナミクスが、映画の叙事性を柔らかく支える。

歴史的背景

1960年前後、ハリウッドでは西部劇が大作化し、雄大なスコアと記憶に残る主題歌が求められた。テキサス独立戦争の「アラモの戦い」を題材にした本作でも、ティオムキンは英雄譚を直接的に煽るのではなく、失われゆく時と郷愁を軸に情緒を構築。これが作品全体の陰影と人間味を強調する役割を果たした。

使用された映画・舞台(該当時)

主題歌として映画『アラモ』(監督:ジョン・ウェイン、1960年)で使用。劇中で印象的に配置され、物語の余韻を担う重要なモチーフとなった。本曲はアカデミー賞歌曲賞にノミネートされ、映画音楽の一章を飾る代表的バラードとして位置づけられている。

現代における評価と影響

本曲は長らくコンサートや録音で取り上げられ、フォーク系からクラシカル寄りまで多様な編成で演奏される。ブラザーズ・フォア版の成功以降、多数のカバーが生まれ、映画音楽とポピュラーの架け橋として評価が定着。西部劇の枠を超え、普遍的な哀歓を伝える名曲として聴き継がれている。

まとめ

映画の歴史とともに歩んだ叙情的主題歌。簡潔ながら記憶に残る旋律と、抑制されたダイナミクスが作品世界を深めた。映画文脈で生まれながらも、独立した歌として愛され続ける点に、本曲とティオムキンの筆致の確かさが際立つ。基礎情報を押さえれば、鑑賞は一層豊かになる。