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Love Potion Number Nine

  • 作曲: LEIBER JERRY,STOLLER MIKE
#洋楽ポップス
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Love Potion Number Nine - 楽譜サンプル

Love Potion Number Nine|歌詞の意味と歴史

基本情報

「Love Potion Number Nine」は、Jerry LeiberとMike Stollerが手がけた1959年の楽曲。初出はR&BグループのThe Cloversによる録音で、その後、多数のカバーを生み出したポップ/ロックンロールの定番曲である。機知に富んだ物語性とキャッチーなメロディが結びつき、時代を超えた親しみやすさを持つ。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、恋に臆した語り手が占い師を訪ね、怪しげな“恋の薬9号”を授かるというコミカルな顛末を描く。薬の効果で予期せぬ騒動に巻き込まれ、恋の魔法と現実のズレがユーモラスに浮き彫りになる構図だ。恋愛の不確かさ、思い込みの力、衝動の可笑しさを軽やかに風刺し、短編小説のような起承転結で聴き手を惹きつける。歌詞の全文は情報不明。

歴史的背景

1950年代末はR&Bとロックンロールがポップ市場に越境した時代。物語性とユーモアに長けたLeiber&Stollerは、物語歌の名手として多くのヒットを生み、本曲もその系譜に位置づけられる。ドゥーワップ由来のコーラス感と軽快なリズムは、ダンスフロアとラジオ双方に映え、当時の若者文化とメディア環境に適合した。

有名な演奏・映画での使用

The Cloversの原盤に続き、英国のThe Searchersによるカバーが広く支持を獲得し、国際的な知名度を決定づけた。さらに、映画『ラブ・ポーションNo.9』(1992)はタイトルの由来として本曲を想起させ、作品と楽曲の相互参照性を高めた。以後も多数のアーティストにカバーされ、オールディーズ系の映像作品やプレイリストで定番化している。

現代における評価と影響

本曲は、古典的ロックンロールの入門曲として、カバーバンドやカラオケでも愛される存在。“Love Potion Number Nine”というフレーズ自体がポップカルチャーの慣用句となり、恋の魔法やおまじないを示す比喩として流通している。軽妙な語り口と普遍的テーマにより、世代や地域を越えて聴かれ続けるライフスパンの長さも特徴だ。

まとめ

「Love Potion Number Nine」は、語りとグルーヴが融合した物語歌の傑作。1959年の初録音から多彩なカバー、映像文脈での想起まで、半世紀以上にわたる存在感を保ってきた。恋の不可思議をコミカルに描く普遍性が、今日でも新しい聴き手を惹きつけている。