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岡 晴夫

憧れのハワイ航路

  • 作曲: 江口 夜詩
#歌謡曲
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憧れのハワイ航路 - 楽譜サンプル

憧れのハワイ航路|歌詞の意味と歴史

基本情報

作曲は江口夜詩、作詞は佐伯孝夫。初出は1948年で、岡晴夫の歌唱により大ヒットした。ジャンルは昭和歌謡/ハワイアン歌謡。発売レーベルや当初の収録形態、演奏時間は情報不明。戦後歌謡を象徴する一曲として現在まで広く親しまれている。

歌詞のテーマと意味

常夏の島へ向かう外航客船の旅立ちを、胸躍る期待と郷愁の交錯として描く。寄せる波や南風、甲板の眺望といった情景を積み重ね、戦後の人々が抱いた「遠い楽園」への憧憬を普遍化。別れと再会のモチーフを織り込み、旅情とロマンを同時に際立たせる。言葉は平易で口ずさみやすく、サビに向けて音域とリズムを段階的に上げる構成が高揚感を生み、明るい希望と微かな哀愁を同居させるのが魅力。

歴史的背景

発表当時の日本は占領下から復興へ向かう過程で、民間の海外渡航にはなお制限が多かった。そうした状況下で「ハワイ」は自由や豊かさの象徴として受け止められ、海路の旅は近代性と希望のメタファーとなった。放送やレコードを通じて曲は広く浸透し、港町・船・外洋といった主題を歌う流行歌の系譜を強化した点でも意義が大きい。

有名な演奏・映画での使用

代表的音源は岡晴夫のオリジナル録音。以後、昭和歌謡やハワイアンを得意とする多数の歌手によりカバーされ、コンサートや歌番組の定番曲として継承されてきた。具体的な映画・ドラマ・CMでの使用記録は情報不明だが、昭和歌謡の名曲として広く認知されている。

現代における評価と影響

軽快なリズムや南国的な音色などハワイアンの語法を、日本の歌謡形式に無理なく溶け込ませた成功例として言及されることが多い。カラオケや地域イベントでも親しまれ、外洋や旅情を主題とする後続の歌謡作品に与えた影響は小さくない。世代を超えて歌い継がれるレパートリーとして定着している。

まとめ

戦後の夢や希望を軽快な旋律に託した名曲。華やぎと哀愁を共存させる作曲と、情景豊かな歌詞が時代を超えて響き続け、昭和歌謡の古典として確かな地位を占めている。