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三波春夫

世界の国からこんにちは

  • 作曲: 中村八大
#歌謡曲
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世界の国からこんにちは - 楽譜サンプル

世界の国からこんにちは|歌詞の意味と歴史

基本情報

「世界の国からこんにちは」は、中村八大が作曲した日本の大衆歌で、1970年の日本万国博覧会(大阪万博)のテーマ曲として広く知られる。作詞者は情報不明。代表的な歌唱として三波春夫のバージョンが特に著名で、万博の公式イメージを担う存在となった。明快なメロディと覚えやすいフレーズが特徴で、世代を超えて親しまれている。初出年・初演情報、オリジナル発売形態などの詳細は情報不明。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、誰もが知る挨拶「こんにちは」を軸に、国境や文化の違いを越えて人々が出会い、歓迎し合う情景を描く。来場者を世界から迎える大阪万博の精神と響き合い、平易な言葉で「共生」「交流」「未来志向」を伝えるのが要点。難解な比喩を避け、合唱や大人数の場で歌いやすい構成を取ることで、公共空間での共有体験を生みやすい設計になっている。

歴史的背景

制作の背景には、高度経済成長期末期の日本社会と、万博テーマ「人類の進歩と調和」がある。技術革新と国際化への期待が高まる中、誰にでも口ずさめる祝祭的な歌を求める機運が強かった。本曲は会場内外の広報や関連番組で用いられ、来場体験の音の記憶として機能。中村八大による端正で親しみやすい旋律は、当時のポピュラー音楽の文法と公共性のバランスを示す例となった。

有名な演奏・映画での使用

三波春夫の歌唱は、力強い発声と明晰な言葉運びで曲の求心力を高め、定番として定着した。ほかにも式典や学校行事、合唱・器楽編成で演奏される例がある。映画での顕著な使用例については情報不明だが、イベントのBGMとして耳にする機会は少なくない。放送音源やライブ録音のディスコグラフィーも多岐にわたるが、網羅的な一覧は情報不明。

現代における評価と影響

今日では、大阪万博を象徴する楽曲として記憶文化の中に定着し、国際交流や“おもてなし”を想起させるレパートリーとして再演される場面がある。幼少期から馴染んだ旋律として世代継承も進み、行事用アレンジや地域イベントでの合唱など、使い勝手の良い普及曲として生き続けている。音楽学・文化研究の文脈でも、戦後日本の公共的ポップソングの好例として言及されることがある。

まとめ

中村八大の確かな筆致が光る「世界の国からこんにちは」は、挨拶という普遍語で国際的な祝祭の心を伝えた名曲である。作詞者や初出に関する一部情報は情報不明だが、メロディの力と社会的機能が長く支持を得てきた事実は揺るがない。万博史、ポピュラー音楽史、イベント音楽の研究・鑑賞に有益な入り口となる一曲だ。