あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

埴生の宿

  • 作曲: BISHOP HENRY ROWLEY
#トラディショナル
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

埴生の宿 - 楽譜サンプル

埴生の宿|作品の特徴と歴史

基本情報

『埴生の宿』は、英題『Home, Sweet Home』として知られる歌曲。作曲はBISHOP HENRY ROWLEY(ヘンリー・ローリー・ビショップ)、原詩はJohn Howard Payne。1823年の舞台『Clari, or the Maid of Milan』で広まり、のちに独立曲として世界的に親しまれた。日本では明治期以降、歌唱教材や合唱曲として定着。日本語詞の正式な訳者は情報不明。

音楽的特徴と表現

素朴で歌いやすい旋律と規則的な和声が核。跳躍は少なく順次進行が中心で、穏やかなアンダンテ系のテンポが郷愁と安らぎを導く。ストローフ(同形反復)形式により、言葉と旋律の親和性が高く、独唱、合唱、器楽編曲でも効果を発揮する。

歴史的背景

19世紀前半のイギリスで隆盛したバラッド・オペラの流れの中で誕生。『Clari』上演後、劇場外でも愛唱され、家庭音楽やサロン文化を通じて急速に普及した。印刷楽譜の流通が拡大した時期と重なり、欧米で“家”と“故郷”を象徴する歌として定着。日本への本格的紹介時期は情報不明だが、学校唱歌として広がった事実は広く知られる。

使用された映画・舞台(該当時)

初出は舞台『Clari, or the Maid of Milan』(1823)。以後、映画・テレビでも家庭回帰や郷愁を示す引用例が多いが、具体的な作品名・公開年は情報不明。式典や記念行事での演奏機会も少なくない。

現代における評価と影響

単純明快な旋律と“家への憧れ”という普遍的テーマが時代と国境を越えて共感を呼ぶ。合唱団、吹奏楽、弦楽合奏などの定番レパートリーで、教育現場や追悼の場でも採用される。多様な編曲が存在し、音域の扱いや和声付けの自由度が高い。

まとめ

『埴生の宿』は、舞台発の歌曲ながら独立曲として普遍性を獲得し、郷愁を象徴する旋律として長く愛されてきた。作曲者BISHOP HENRY ROWLEYとPayneの協働が生んだ名曲であり、今後も多様な場面で演奏・引用され続けるだろう。