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Say It (Over And Over Again)

  • 作曲: MC HUGH JIMMY
#スタンダードジャズ
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Say It (Over And Over Again) - 楽譜サンプル

Say It (Over And Over Again)|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Say It (Over And Over Again) は、作曲MC HUGH JIMMY、作詞Frank Loesser による1940年の楽曲。ポピュラー起源ながら、現在はジャズ・バラードとして定着したスタンダード。初出の舞台・映画や公式な初演者は情報不明。歌詞は愛の言葉を繰り返し伝える主題で、ボーカル曲としても、器楽バラードとしても広く演奏される。

音楽的特徴と演奏スタイル

穏やかなテンポのバラードで、旋律は滑らかなレガートと大きな跳躍が交錯。多くの版でAABA型の32小節形式が用いられ、セカンダリー・ドミナントや半音階的進行が情感を深める。ジャズではルバートの導入、テナーサックスやフリューゲルホーンの温かな音色、ブラシを使ったリズムが好相性。

歴史的背景

1940年前後のビッグバンド全盛期に書かれ、ダンス・オーケストラとポップ・ヴォーカルのレパートリーとして広がった。出版年は1940。初出媒体やチャート成績の詳細は情報不明だが、戦前期アメリカの標準的な作詞作曲手法を体現し、後年のジャズ解釈へと受け継がれた。

有名な演奏・録音

代表的録音には、トミー・ドーシー楽団とフランク・シナトラ(1940)、グレン・ミラー楽団(1940)などビッグバンド勢がある。モダン期ではジョン・コルトレーン『Ballads』(1963)の端正なテナー演奏が特に知られ、以後、器楽バラードの模範例として参照され続けている。

現代における評価と影響

今日もジャズ・クラブや音大のレパートリーとして生き続け、歌伴の練習、音色とフレージングの研究素材として重宝される。スタンダード集や教材への収録状況の網羅は情報不明だが、バラード表現を学ぶ入口としての価値は高く、世代を超えて再演が続く。

まとめ

愛情表現を静かに重ねる歌の核心と、バラードに適した和声運びが合致し、時代を超えた普遍性を獲得した一曲。ボーカルでもインストでも魅力が損なわれず、初学者から熟練まで幅広い表現の余地を与える、信頼度の高いジャズ・スタンダードである。