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Whims Of Chambers

  • 作曲: CHAMBERS PAUL L
#スタンダードジャズ
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Whims Of Chambers - 楽譜サンプル

Whims Of Chambers|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Whims Of Chambers」は、ベーシスト、ポール・チェンバース作曲のインストゥルメンタル。初出は1956年録音のリーダー作『Whims of Chambers』(Blue Note)。ドナルド・バード、ジョン・コルトレーン、ケニー・バレル、ホレス・シルヴァー、フィリー・ジョー・ジョーンズが参加した表題曲である。

音楽的特徴と演奏スタイル

ハードバップの語法に根差した明快なテーマと中速〜速めの推進力が聴きどころ。管のユニゾンによるタイトなヘッド、ピアノとギターの交錯するコンピング、堅牢なウォーキング・ベース、シンバル・レガートのドラムが一体化。ソロはビバップ語彙とブルース感覚が交差し、簡潔なアレンジの中で即興とアンサンブルの精度が両立する。

歴史的背景

当時、チェンバースはマイルス・デイヴィスのクインテットで中核を担い、コルトレーンやシルヴァーらと活発に共演していた。ブルーノートが新世代を捉えた時期で、本曲は若い才能の作曲力とアンサンブル美学を象徴する。

有名な演奏・録音

基準はアルバム『Whims of Chambers』のオリジナル音源。鋭いアンサンブルと骨太なアドリブが聴ける。その他の著名な再演・カバーの網羅情報は情報不明。聴き比べではテンポや編成、ヘッドのニュアンスに注目したい。

現代における評価と影響

ベーシスト主導のハードバップ曲の好例で、リズム・セクションの役割分担や低音の推進力と管の輪郭の共存を学べる。硬派でありながら開放的な設計は、今日の小編成ジャズにも通じる実践性を備える。

まとめ

シンプルな素材を精緻なアンサンブルで磨く一曲。まずはオリジナルを入口に、編成やテンポの違いを意識して聴けば、ハードバップの核心とチェンバースの美学が浮かび上がる。