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Chim Chim Cher-ee(メリー・ポピンズ)

  • 作曲: SHERMAN RICHARD M, SHERMAN ROBERT B
#洋楽ポップス#ディズニー
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Chim Chim Cher-ee(メリー・ポピンズ) - 楽譜サンプル

Chim Chim Cher-ee(メリー・ポピンズ)|歌詞の意味と歴史

基本情報

「Chim Chim Cher-ee」は、映画『メリー・ポピンズ』(1964)で用いられた楽曲。作曲・作詞はリチャード・M・シャーマンとロバート・B・シャーマン。劇中では主に煙突掃除夫バート役のディック・ヴァン・ダイクが歌い、メリー・ポピンズ役ジュリー・アンドリュースとの掛け合いもある、作品を象徴するナンバーである。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、煤にまみれた煙突掃除夫を「幸運を運ぶ存在」として描き、日常の片隅に潜む魔法と、身分や境遇を超えて人々をつなぐ温かな眼差しを示す。印象的なフレーズは希望と連帯の合言葉として機能し、子どもから大人まで共有できる普遍的なメッセージを持つ。

歴史的背景

原作はP・L・トラヴァースの児童文学。ウォルト・ディズニー製作の実写・アニメ合成映画として1964年に公開され、本曲は1965年にアカデミー賞歌曲賞を受賞。英国の民間伝承にある「煙突掃除夫は幸運を呼ぶ」というモチーフが取り入れられ、ロンドンの情景を想起させる重要曲となった。

有名な演奏・映画での使用

映画内では序盤から終盤まで繰り返し登場し、物語の導入口や心情の転換点をやわらかく支える。ジャズではジョン・コルトレーンが1965年に鮮烈な解釈を残し、ルイ・アームストロングもカバーするなど、ディズニー楽曲の枠を超えて広く演奏されてきた。舞台版『メリー・ポピンズ』でも重要曲として継承されている。

現代における評価と影響

今日もディズニー音楽の代表曲として親しまれ、映画音楽・ジャズ双方のレパートリーに根付く。マイナー調の旋律と語りかける歌唱がノスタルジーと幻想味を同居させ、映像抜きでも情景を喚起。映像由来の楽曲がポピュラー・ソングとして自立し得ることを示した例として評価が高い。

まとめ

物語性と普遍的メッセージを兼ね備えた「Chim Chim Cher-ee」は、シャーマン兄弟の職人技を体現する名曲。映画・舞台・ジャズの場で息長く歌い継がれ、世代やジャンルを越えて支持されている。基本情報と受容史を押さえることで、その魅力は一層鮮明になる。