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Come Rain Or Come Shine (Art Blakey & Jazz Messengers virsion)

  • 作曲: ARLEN HAROLD
#スタンダードジャズ
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Come Rain Or Come Shine (Art Blakey & Jazz Messengers virsion) - 楽譜サンプル

Come Rain Or Come Shine (Art Blakey & Jazz Messengers virsion)|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Come Rain Or Come Shineは、作曲ハロルド・アーレン、作詞ジョニー・マーサーによる1946年の楽曲。ミュージカル「St. Louis Woman」のために書かれ、以後ポピュラーとジャズの両領域で定番化したスタンダードである。アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズによる本曲の演奏は、ボーカルではなくインストゥルメンタルとして流通する解釈が中心。具体的な録音年や収録アルバムは情報不明だが、同バンドの文脈で聴かれるハード・バップ的アプローチが想起される。

音楽的特徴と演奏スタイル

原曲は豊かな和声進行と印象的な旋律で、バラードにもスイングにも馴染む柔軟性をもつ。メッセンジャーズ系の演奏では、トランペットとサクソフォンのユニゾン/ハーモナイズによる主題提示、コール&レスポンス、ブレイキー特有のプレスロールとダイナミクス操作が聴きどころ。ピアノはテンションを活かしたコンピングでソロを支え、ベースは堅固なウォーキングで推進力を生む。ミドル〜アップテンポ化やシャッフル寄りの推進を与えることで、原曲の叙情に熱量を加えるのが特徴的である。

歴史的背景

第二次世界大戦後のブロードウェイ/ポピュラー音楽は、洗練された作曲と歌詞が結実した時期で、アーレン&マーサーのコンビはその象徴的存在だった。本曲は当初舞台曲として広まったが、録音メディアの発達とジャズの発展に伴い、ビッグバンドから小編成コンボまで幅広く取り上げられた。ハード・バップ隆盛期には、ブルース感覚とモダンなハーモニーの両立が図りやすい素材として、プレイヤーに重用された。

有名な演奏・録音

ボーカルではフランク・シナトラ、ビリー・ホリデイ、レイ・チャールズらの名唱が広く知られる。ジャズ・コンボによる器楽演奏も多数存在し、各演奏者がテンポやキー、イントロ/エンディングの工夫で個性を競ってきた。アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズによる具体的な録音データ(年/アルバム)は情報不明だが、同バンドの流儀に沿う形で、力強いリズムとホーンアンサンブルを生かした解釈が行われている。

現代における評価と影響

本曲は現在もセッションの常連曲であり、音大やワークショップの教材にも採用されるスタンダードである。バラードからスイング、ハード・バップ寄りまで幅広く展開できるため、ソロ構築やコンピング、ダイナミクスの学習に最適。ブレイキー的アプローチを参照すれば、テーマ提示から盛り上げ、ドラムのキックやシャウトでバンド全体を牽引する実践的アレンジの考え方を学べる点も価値が高い。

まとめ

Come Rain Or Come Shineは、叙情と強靭さを併せ持つ名スタンダードであり、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの解釈はその可能性を硬派に拡張する。情報不明な点はあるものの、ハード・バップ的な推進力と濃密なアンサンブルが、原曲の豊かな和声と旋律を一段と際立たせる。セッションでの汎用性、学習素材としての有用性、そして名演の蓄積という三拍子がそろった、時代を超えるレパートリーだ。