あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

アーティスト情報なし

Goofus

  • 作曲: HAROLD WILLIAM
#洋楽ポップス#カーペンターズ
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

Goofus - 楽譜サンプル

Goofus|歌詞の意味と歴史

基本情報

Goofusは1930年に発表されたアメリカのポピュラー・ソング。作曲はWilliam HaroldとWayne King、作詞はGus Kahnに帰されるのが一般的で、当時のダンス・バンドのレパートリーとして広く親しまれた。軽快で覚えやすいメロディが特徴で、のちに多くのシンガーや楽団に取り上げられ、1976年にはカーペンターズがカバーして再注目を集めた。英語詞の楽曲だが、日本でもオールド・ポップス文脈で言及されることが多い。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、譜面に頼らず耳で弾く“型破りな演奏者=Goofus”をユーモラスに描く。技巧や学究的な訓練よりも、身体のうちから湧き出るリズム感と楽しさを重視する姿勢が、一人称の語りを通じて肯定的に表現されている。多少ラフでも聴き手を惹きつける直感的な音楽の力、そして古風でも心に残るメロディの魅力が核となるメッセージで、懐古的な温かさと自己風刺が共存するのがポイント。全文の引用は割愛するが、自己紹介調の語り口とコミカルな比喩が印象的だ。

歴史的背景

発表年の1930年はスウィング到来前夜で、ダンス・バンドが全盛を迎えた時期。Goofusはフォックストロットや初期スウィングへ橋渡しする軽やかなビート感を持ち、ラジオや楽譜販売を通じて拡散した。作曲に関わったWayne Kingは「ワルツの王様」として知られる楽団リーダーで、洗練されたダンス・ミュージックの流れの中で、本曲の明快なメロディは幅広い聴衆に受け入れられた。戦後もオールドタイムの風合いを伝える曲として、ジャズ/ポップ双方の演目に残った。

有名な演奏・映画での使用

代表的な初期録音としてはWayne King and His Orchestraが知られる。戦後以降では、カーペンターズが1976年にカバーし、滑らかなアレンジとクリアなコーラスで本曲を現代ポップに再解釈した版が有名である。ほかの大衆的な録音については諸説あるが、確定的な網羅情報は情報不明。映画・ドラマでの顕著な使用例も情報不明である。いずれにせよ、ダンス・バンドの定番曲としての位置づけと、ポップ・デュオによる再評価という二段階の普及が特筆点だ。

現代における評価と影響

Goofusは、技巧一辺倒ではない“耳で楽しむ音楽”の良さを体現する曲として、レトロ・ポップやビッグバンド系のプレイリスト、再発音源の文脈で参照されることが多い。ジャズの完全なスタンダードとまで言い切れないものの、オールド・スクールなショーチューンの香りを保ち、教育的・資料的価値も高い。カーペンターズ版は70年代ポップの文脈で、過去のダンス・ミュージック美学を現代の録音技術と融合させた例として評価され、世代を超えて聴かれている。

まとめ

1930年生まれのGoofusは、軽快なメロディとユーモラスな歌詞で、ダンス・バンド時代から今日まで受け継がれてきたポピュラー・ソングである。耳で弾く自由さを称えるテーマは、時代を超えて音楽の楽しさを伝える。初期の楽団録音に加え、カーペンターズの1976年版が入門編としても薦められる。映画使用など一部の詳細は情報不明だが、歴史を辿る価値の高い一曲だと言える。