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Goodbye And I Love You

  • 作曲: CARPENTER RICHARD LYNN, BETTIS JOHN
#洋楽ポップス#カーペンターズ
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Goodbye And I Love You - 楽譜サンプル

Goodbye And I Love You |歌詞の意味と歴史

基本情報

Goodbye And I Love You は、カーペンターズが1975年に発表したアルバム『Horizon』に収録された楽曲。作曲はRichard Carpenter、作詞はJohn Bettis。レーベルはA&M Records。繊細なボーカルと端正なアレンジで知られるデュオの文脈に位置づく落ち着いたポップ・バラードで、アルバムの内省的なムードを補強する重要曲のひとつとされる。シングルとしての独立したリリースやチャート動向については情報不明。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示す通り、別れと愛情が同時に語られる点が核心。去りゆく相手に対し、未練や悲嘆だけでなく、尊重と感謝、そして変わらぬ愛を静かに告げる語り口が特徴だ。ジョン・ベティスの言葉運びは直接的な告白と含みのある比喩を行き来し、カレン・カーペンターの低音域まで滑らかな歌唱が余情を与える。特定の物語設定は明示されないが、感情の収束と自己受容を描くことで、個人的な別れを普遍的な経験へと昇華している。

歴史的背景

『Horizon』期のカーペンターズは、初期の華やかなヒット路線から、より洗練されたアダルト・コンテンポラリーの表現へ重心を移していた。1975年はソフトロック/バラードが広く受容された時期で、本曲もその潮流に呼応するサウンドを備える。スタジオ制作の緻密さやダイナミクスのコントロールは同作全体の特徴であり、アルバム内の他曲と併せて聴くことで、当時の美学と制作姿勢がより明瞭になる。

有名な演奏・映画での使用

代表的な録音はカーペンターズ自身のオリジナル・バージョン。映画やドラマ、CMなどでの明確な使用例は情報不明。著名アーティストによるカバーについても広く知られた事例は情報不明で、ライブ披露やテレビ出演時のパフォーマンス履歴も詳細は情報不明である。したがって鑑賞の出発点としては、アルバム『Horizon』での音像を基準にするのが確実だ。

現代における評価と影響

大ヒット・シングルと比べると露出は少ないが、アルバム全体の陰影を形作る一曲として言及されることがある。カレンのコントロールされたビブラート、コーラスの積層、穏やかなテンポ感は、後続のアダルト・コンテンポラリー系バラードに通じる参照点となりうる。編曲面では、ピアノ主体の伴奏と柔らかなストリングスの融合が、言葉の余白を損なわない設計として評価される。教則的な観点でも、フレージングとダイナミクスの学習例として有用だ。

まとめ

Goodbye And I Love You は、別れをめぐる複雑な感情を、節度あるメロディと語りで結晶化したカーペンターズのアルバム曲。派手さはないが、作曲と作詞、そしてカレンの歌唱が静かに呼応し、再聴に耐える深みを与える。映画での使用やカバー情報は情報不明だが、『Horizon』を象徴する内省的な一章として、今もなお丁寧なリスニングに応える。