THELONIOUS MONK
I Mean You
- 作曲: MONK THELONIOUS S, HAWKINS COLEMAN RANDOLPH
#スタンダードジャズ

I Mean You - 楽譜サンプル
I Mean You|楽曲の特徴と歴史
基本情報
「I Mean You」はセロニアス・モンクとコールマン・ホーキンス共作のジャズ・スタンダード。1946年に初録音が知られ、原曲は器楽曲として定着。形式はAABAの32小節が一般的。歌詞の正式情報は不明だが、後年にボーカリーズ版も生まれた。
音楽的特徴と演奏スタイル
角ばった跳躍進行と半音階的接近、裏拍の強調が特徴。テーマは休符とシンコペーションを絡め、リフ感とユーモアを併せ持つ。テンポはミディアム〜アップで演奏されることが多く、ピアノのクラスタや硬質なボイシングも相性がよい。ソロはモチーフ展開が効果的。
歴史的背景
本作はスウィングからビバップへの過渡期に生まれ、ホーキンス楽団の1946年セッション(ピアノにモンク)で広く知られた。その後、モンク自身がたびたび録音と演奏を重ね、独特のコンピングとタイム感で楽曲の個性を確立していく。
有名な演奏・録音
代表例は、1946年のコールマン・ホーキンス楽団による録音と、モンク自身のトリオ/カルテットでの各種スタジオ・ライブ音源。後年はボーカリーズ版も普及し、ジョン・ヘンドリックスの詞で歌われるバージョンも知られている。
現代における評価と影響
現在もジャム・セッションや教育現場で頻出。モンク節のリズム処理や、テーマとソロの距離感を学べる教材曲として評価が高い。編成やテンポを問わず機能し、多くの奏者・編曲家に創作上のヒントを与え続けている。
まとめ
簡潔な素材に独特のリズムと和声感を凝縮した名曲。AABAの枠内に遊び心を宿し、世代を超えて演奏され続ける理由がここにある。初聴きはホーキンスの端正な版とモンクのライブを聴き比べ、多面性を味わうとよい。