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Anniversary Song

  • 作曲: CHAPLIN SAUL,JOLSON AL
#洋楽ポップス
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Anniversary Song - 楽譜サンプル

Anniversary Song|歌詞の意味と歴史

基本情報

Anniversary Songは、Al JolsonとSaul Chaplinの名義で1946年に発表されたポピュラー・ワルツ。旋律はルーマニアの作曲家ヨン・イワノヴィチが1880年に書いた『ドナウ河のさざなみ』を基に再構成され、英語詞が付けられた。原題はしばしば“The Anniversary Song”とも表記される。言語は英語、初出の具体的な発表形態や初版出版社は情報不明。現在でも結婚記念日を象徴する楽曲として知られ、ダンスや式典の定番として親しまれている。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、結婚式の夜に二人が踊ったあのワルツを回想し、年月を経ても変わらない愛情と連帯を誓う内容。節ごとに“記念日”の象徴性が強調され、個人的な思い出が普遍的な愛の物語へと昇華される。感傷に傾きすぎず、温かな語り口で、幸福の記憶と未来への希望を並置する点が特徴で、祝祭の場でも日常の余韻でも響く普遍性を持つ。具体的な地名や時代の固有要素は乏しく、誰もが自分たちの物語として重ねやすい。

歴史的背景

第二次大戦直後、アメリカでは古典的旋律への回帰と歌のわかりやすさが求められ、既存の名旋律に新しい言葉を与える手法が広まった。本作はその代表例で、イワノヴィチの有名ワルツを、JolsonとChaplinが英語のラブソングとしてよみがえらせた。1946年の伝記映画『The Jolson Story』と結び付けて語られることが多く、同時期のレコード市場でもワルツのリヴァイバルを後押しした。作曲・作詞の細かな分担や初演の正確な日時は情報不明だが、戦後ポップスの文脈で急速に広まったことは確かだ。

有名な演奏・映画での使用

公開当時からAl Jolsonの歌唱で広く知られ、オーケストラ編成のワルツ・テンポで数多く録音された。映画『The Jolson Story』(1946)での使用がポピュラリティを決定づけ、その後も映画・テレビで結婚シーンのBGMとして引用される例があるものの、網羅的な使用リストや詳細なチャート実績は情報不明。しばしば『Anniversary Waltz』(別曲)と混同されるため、タイトル表記には注意が必要である。

現代における評価と影響

今日では“記念日を祝う歌”の代表格として定着し、社交ダンスや披露宴の一曲として選ばれることが多い。メロディはシンプルで歌いやすく、合唱や器楽アレンジでも映えるため、教育・アマチュアの場でも採用例が多い。ジャズやイージーリスニングの文脈でもワルツのスタンダードとして扱われ、年代や編成を問わず解釈の余地が広い点が評価される。

まとめ

Anniversary Songは、19世紀の名旋律に戦後アメリカの言葉と情感を与えたラブソングであり、結婚と記念日の象徴として今も息長く愛されている。華やかさと郷愁を併せ持つワルツゆえ、祝祭から日常まで幅広い場面で輝く一曲だ。