杏里
Cat's Eye
- 作曲: 小田 裕一郎

Cat's Eye - 楽譜サンプル
Cat's Eye|歌詞の意味と歴史
基本情報
『Cat's Eye』は、小田裕一郎作曲・三浦徳子作詞による杏里の代表曲。1983年、北条司原作のTVアニメ『キャッツ・アイ』オープニング主題歌として発表された。軽快なダンス・ビートと洗練されたサウンドで人気を博し、後年にはセルフリメイク版「CAT'S EYE '89」も制作。作家陣とアニメの世界観が高次に融合した、80年代日本のポップ・シーンを象徴する一曲である。
歌詞のテーマと意味
歌詞は、都会の夜に漂うミステリアスな気配と、猫のように俊敏で自立した女性像を中心に展開。追う者と追われる者のスリル、視線の駆け引き、光と影のコントラストがモチーフとなり、アニメの怪盗三姉妹の物語性と呼応する。直接的な物語説明を避けつつ、比喩とシンボルで高揚感を構築するのが特徴だ。
歴史的背景
1980年代前半の日本は、シティポップが成熟し、シンセサイザーやドラムマシンを積極的に取り入れた洗練志向が台頭。テレビアニメとポップスのタイアップが一気に一般化した時期でもある。『Cat's Eye』はその潮流の中で、ダンス・ミュージックの質感と都会派メロディを融合し、時代の空気を端的に体現した。
有名な演奏・映画での使用
本曲はTVアニメ『キャッツ・アイ』のオープニングとして繰り返しオンエアされ、杏里のライブやテレビ出演でも定番レパートリーとなった。1989年には新録版が発表され、サウンドのアップデートが図られた。映画での使用や他作品での正式な採用については情報不明。
現代における評価と影響
近年のシティポップ再評価の波により、国内外の配信サービスやプレイリストで再注目される機会が増えた。エレガントなコード進行、シンセ主体のグルーヴ、フックの強いメロディは現在のリスナーにも鮮度を保ち、アニメ音楽とポップスの成功例として研究対象にもなっている。
まとめ
『Cat's Eye』は、作曲家・小田裕一郎の職人的センスと、アニメ世界観を捉えた言葉運びが結晶した80年代ポップの金字塔。洗練とスリルを同居させる設計は、今日のタイアップ楽曲にも通じる。基本情報以外で不確かな点は「情報不明」としつつも、作品価値は揺るがない。