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Crocodile Rock
- 作曲: JOHN ELTON,TAUPIN BERNIE

Crocodile Rock - 楽譜サンプル
Crocodile Rock|歌詞の意味と歴史
基本情報
エルトン・ジョン作曲、バーニー・トーピン作詞による1972年のシングル。1973年のアルバム Don't Shoot Me I'm Only the Piano Player に収録。明快なロックンロールのビートと軽快なオルガン、キャッチーなコーラスで知られ、ライヴでも定番曲として長年演奏されてきた。
歌詞のテーマと意味
歌詞は、主人公が若き日と当時の恋、そして街を席巻した“Crocodile Rock”という架空のダンスを懐かしむ内容。過去の音楽熱と青春の解放感を重ね、時代の移ろいとともに人も関係も変わる切なさを、陽気なサウンドで包み込む構図が魅力だ。直接的な引用ではなく、出来事と感情の記憶を語る語り口が、普遍的な共感を生む。
歴史的背景
70年代初頭の英国・米国では、50〜60年代ロックンロールへの回帰ムードが台頭。本作はその系譜を踏まえたノスタルジックなオマージュで、当時のグラム的華やかさも取り入れた。シンプルなコード進行と前のめりのビート、合唱しやすいフックにより、ラジオとステージの双方で映える設計となり、エルトン・ジョンのポップ基盤を強固にした。
有名な演奏・映画での使用
本作は米国Billboard Hot 100で1位を獲得し、エルトン・ジョンにとって初の全米No.1となった。以降のツアーでも高頻度で演奏され、観客参加型のアンセムとして機能。映画『ロケットマン』(2019)では象徴的な場面で取り上げられ、ステージ上の多幸感と浮遊感の演出を通じて、出世曲としての意味合いが再確認された。
現代における評価と影響
現在もラジオやプレイリストで高い回転率を保ち、ポップにおける“過去の様式を現在に再構築する”手法の成功例として引用される。明快なメロディと合唱しやすいフレーズは、フェスやスポーツ会場、テレビ番組でも映え、幅広い世代に親しまれている。数多くのカバーやトリビュートで継承され、入門曲としての評価が定着。
まとめ
“Crocodile Rock”は、甘美な郷愁、コミカルなダンス像、疾走感の三位一体で普遍性を獲得した。歌詞の懐旧と躍動的なアレンジの対比が聴きどころで、エルトン・ジョンのソングクラフトとトーピンの物語性が結晶した大ヒットである。時代を超えて歌い継がれる、ポップの魅力を体現する一曲だ。