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Goodbye Yellow Brick Road

  • 作曲: JOHN ELTON
#洋楽ポップス
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Goodbye Yellow Brick Road - 楽譜サンプル

Goodbye Yellow Brick Road|歌詞の意味と歴史

基本情報

「Goodbye Yellow Brick Road」は、エルトン・ジョン(作曲)とバーニー・トーピン(作詞)の名コンビによる1973年発表の楽曲。同年の同名アルバムからのシングルとして公開され、ピアノを中心に豊かなコーラスと滑らかなメロディが映えるバラードとして知られます。全米シングルチャートで2位、全英シングルチャートで6位を記録し、エルトンの代表曲の一つに数えられます。親密な歌唱とクラシカルな和声進行が特徴で、ライブでも長年愛され続ける定番曲です。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、華やかな成功の世界から距離を置き、より素朴で自分らしい生き方へと回帰したいという主体的な意思を描きます。タイトルにある“Yellow Brick Road”は『オズの魔法使い』に登場する象徴的な道への言及で、名声や富のきらびやかな約束を暗示します。一方で語り手は、その眩さの裏にある脆さや疎外感を認め、等身大の幸福へと舵を切る決断を語ります。甘美なメロディと内省的な言葉が対照をなすことで、逃避ではなく成熟した選択としての“別れ”を印象づけています。

歴史的背景

1970年代初頭、エルトン・ジョンは英米で人気を確立し、アルバム単位で成功を重ねていました。そうした急速なスターダムの只中で、トーピンは名声と私生活のバランス、自由と責任の緊張といったテーマに向き合います。本曲はその問題意識を鮮明に反映した作品で、グラマラスなポップ・ロック全盛期において、内面の声を丁寧に掘り下げるバラードとして存在感を示しました。時代の熱気と個の孤独を併走させる視点が、今日まで色あせない普遍性を生み出しています。

有名な演奏・映画での使用

コンサートでは初期から現在に至るまで定番のレパートリーで、ピアノのイントロから大合唱を誘う名場面を生み出してきました。映画『ロケットマン』(2019)でも劇中歌として取り上げられ、サウンドトラックに収録されています。映像作品での採用により、楽曲の物語性—名声の輝きの裏で本質を取り戻す旅—が新たな世代に届きました。カバーも発表されており、原曲の繊細な情感やダイナミクスが多様な解釈で再提示されています。

現代における評価と影響

本曲はエルトン・ジョンのベスト盤にも収録される定番で、配信時代に入っても再生され続けるカタログ曲として息の長い人気を保っています。ピアノ主導のハーモニー設計、丁寧なメロディ運び、普遍的な自己回帰のメッセージは、後続のシンガーソングライターに影響を与えました。ライブではアレンジの違いに耐える強固なソングライティングが際立ち、静謐なソロから壮大なバンド編成まで自在に映えるのも強みです。時代背景を越えて共感を呼ぶ稀有なポップ・バラードと言えます。

まとめ

「Goodbye Yellow Brick Road」は、ピアノ・バラードの美しさと、名声から距離を取る成熟した選択というテーマを結びつけ、1973年の発表以来、普遍的な魅力を放ってきました。代表曲としての存在感はコンサートや映像作品で裏づけられ、現代の耳にも新鮮に響きます。華やかさに別れを告げ、自分らしさへ帰還する物語—その核にある誠実さが、長く愛され続ける理由です。