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World Without Love

  • 作曲: LENNON JOHN WINSTON, MCCARTNEY PAUL JAMES
#ビートルズ#洋楽ポップス
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World Without Love - 楽譜サンプル

World Without Love|歌詞の意味と歴史

基本情報

World Without Loveは、LENNON JOHN WINSTON と MCCARTNEY PAUL JAMES による共作(クレジットはレノン=マッカートニー)で、1964年に英デュオのピーター&ゴードンがデビュー・シングルとして発表。軽やかなメロディに切ない情感が宿るバラード調のポップ・ソングで、イギリスとアメリカ双方の主要チャートで1位を獲得したことでも知られる。ビートルズとしての公式リリースはなく、他アーティストへの提供曲として成功した代表例に数えられる。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示す「愛のない世界」は、心が閉ざされ孤独に包まれた状態の比喩。語り手は愛が届かない現実の寒さを見つめつつ、相手と結びつくことで初めて世界に意味と色彩が戻ると訴える。内面の不安や脆さをさらけ出し、寄り添いを求める一貫したメッセージが核となる。旋律は穏やかだが、和声進行に漂う翳りが孤独の感覚を支え、サビでの上昇感が希望の兆しを与える構図。平易な言葉選びと印象的なフックが共感を生み、時代を超えて受け入れられてきた。

歴史的背景

楽曲はビートルズ初期に書かれた曲として知られ、ピーター&ゴードンのメンバーであるピーター・アッシャーがポール・マッカートニーと親交があった縁から提供に至った。1964年のブリティッシュ・インヴェイジョンの潮流に乗り、同デュオは本作で一躍国際的な成功を得る。レノン=マッカートニー作品が、ビートルズ以外のアーティストによっても大きな商業的成果を上げ得ることを示し、ソングライター・チームとしての評価を決定づけた。ビートルズによる公式音源は存在せず、デモ録音等の詳細は情報不明。

有名な演奏・映画での使用

決定的なバージョンはピーター&ゴードンのシングルで、コーラスとアコースティック主体の伴奏が曲の柔らかさを引き立てる。以降、多数のアーティストによりカバーされ、60年代ポップの定番曲としてステージや放送で取り上げられてきた。映画での明確な使用事例は情報不明だが、オールディーズ・コンピレーションやラジオのクラシック・ヒット枠で継続的に流通し、世代を超えて耳に触れる機会が保たれている。

現代における評価と影響

World Without Loveは、繊細なメロディと普遍的なテーマにより、今日も「初期レノン=マッカートニーの職人的ソングライティング」を示す好例として言及される。提供曲でチャート頂点に到達した事実は、作家チームのブランド力と普遍性を裏づけ、後続のフォーク・ポップ/ハーモニー・デュオにも指標を与えた。プレイリスト文化の中でも入門的な60sポップとして位置づけられ、ビートルズ周辺作品を掘り下げる入口として重要性を保つ。

まとめ

愛の不在と希望の兆しを対比させ、シンプルな語彙で胸に残るフックを築いた本曲は、提供曲ながらレノン=マッカートニーの普遍性を鮮明にする。ピーター&ゴードンの成功は時代の追い風だけでなく、楽曲自体の完成度に支えられたもので、現在も60年代ポップの代表的名曲として親しまれている。映画での使用情報は情報不明ながら、音楽史における存在感は揺るがない。