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Lawdy Miss Clawdy

  • 作曲: PRICE LLOYD
#R&B#洋楽ポップス
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Lawdy Miss Clawdy - 楽譜サンプル

Lawdy Miss Clawdy|歌詞の意味と歴史

基本情報

1952年に発表されたR&B/ロックンロールの名曲。作曲はLloyd Price(クレジット表記: PRICE LLOYD)。ボーカル曲で、初出の録音はニューオーリンズのJ&Mスタジオ、レーベルはSpecialty Records。プロデュースはDave Bartholomew、ピアノにはFats Dominoが参加したことで知られる。原盤の詳細な調性・テンポ・編成の完全情報は情報不明だが、タイトなシャッフル感と跳ねるピアノ、骨太のリズムが核となっている。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、主人公が“Miss Clawdy”に向けて切実な想いを吐露する失恋/片思い系の内容。日常語の感嘆句“Lawdy”をフックに、未練と懇願、嫉妬と諦観が交錯する。台詞の細部はシンプルながら、反復する語り口とコール&レスポンス的な語感が感情の揺れを強調し、ダンスフロアの高揚とブルースの渋みを同時に生み出す点が魅力である。歌詞の全文引用は行わない。

歴史的背景

第二次大戦後のニューオーリンズR&B隆盛期に生まれ、ジャンプ・ブルースからロックンロールへの橋渡しを果たした一曲と位置づけられる。PriceのソウルフルなボーカルとDominoのブギウギ的ピアノ、引き締まったリズム隊が融合し、若者文化の拡大とともに全米で支持を得た。ビルボードR&Bチャートで首位を記録し、南部発のサウンドが全国に波及する転機を象徴する作品でもある。録音当時のセッション参加者の一部クレジットは伝えられているが、細部の編成情報は情報不明。

有名な演奏・映画での使用

本曲は多数のアーティストにカバーされ、とりわけElvis Presleyによる1956年前後の録音が広く知られる。Little RichardやFats Domino自身のステージでも定番化し、オールディーズ期のロックンロール・レパートリーとして定着した。ライブでのジャムにも適した構造で、世代を超えて歌われ続けている。映画やテレビでの具体的な使用作品名は情報不明。

現代における評価と影響

簡潔なコード進行と強いフックゆえに、R&Bからロック、ソウルまで幅広いジャンルに影響を与えた。ブルースの感情をポップな形式へ翻訳するモデルケースとして音楽史・演奏実践の双方で参照され、往年のオールディーズ番組や学術的文脈でも評価が継続する。ボーカルの説得力、語感の印象度、リズムのドライブ感は現在に至るまで古びず、スタンダードとしての地位を支えている。

まとめ

Lawdy Miss Clawdyは、ストリートの言い回しとゴスペル由来の高揚感を結びつけ、R&Bからロックンロールへとつながる道筋を示した先駆的作品。シンプルな構造の中にドラマを凝縮し、無数のカバーとともにポピュラー音楽の基礎語彙を形成した重要曲である。