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Turn! Turn! Turn! (To Everything There Is A Season)

  • 作曲: SEEGER PETER
#洋楽ポップス
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Turn! Turn! Turn! (To Everything There Is A Season) - 楽譜サンプル

Turn! Turn! Turn! (To Everything There Is A Season)|歌詞の意味と歴史

基本情報

「Turn! Turn! Turn!(To Everything There Is A Season)」は、フォーク歌手ピート・シーガーが作曲し、旧約聖書『伝道の書』第3章の一節を基に歌詞が構成された楽曲。タイトル副題が示す通り“すべての事に時がある”という主題を核に持つ。1965年、ザ・バーズが12弦ギターのきらめくサウンドでフォーク・ロックとして大ヒットさせ、全米1位を獲得。以後、フォーク/フォーク・ロック史を代表する名曲として広く知られる。

歌詞のテーマと意味

歌詞は人間の営みに訪れる相反する出来事を対で列挙し、万物の循環と時の必然性を静かに描く。宗教的典拠を持ちながらも特定教義の押し付けを避け、誰もが日常で感じる生老病死や社会的選択の揺らぎに普遍的な視点を与えるのが特色だ。シーガーは聖書の語句を最小限に整え、最後に平和を希求する趣旨の一節を加えることで、現代社会にも響くメッセージへと結晶化させた。

歴史的背景

1950年代末から60年代にかけてのアメリカはフォーク・リバイバルが隆盛。社会問題に言及する歌が求められる中、聖書由来の普遍語を用いた本作は、冷戦と公民権運動の時代意識に自然に接続した。初期にはフォーク・シンガーたちにより取り上げられ、1965年にザ・バーズが電気的アプローチで再定義。フォークの言葉とロックの響きを融合させたことで、若い世代にも届くメインストリームの表現となった。

有名な演奏・映画での使用

決定版として知られるのはザ・バーズの録音。明瞭なハーモニーと12弦リッケンバッカーの煌めきが象徴的だ。作曲者ピート・シーガー自身の歌唱も定評があり、フォークの素朴な質感で原典性を示す。ほかにジュディ・コリンズ、ザ・ライムライターズなどが早くから取り上げ、以降も多くのアーティストがカバーを重ねている。映画・テレビでの具体的な使用作品名は情報不明。

現代における評価と影響

本作はフォーク・ロックの礎として、さらに“時”と“選択”をめぐる普遍的メッセージを持つ歌として評価が定着。学校合唱やコミュニティの場でも親しまれ、世代や宗教観を超えて歌い継がれている。サウンド面では、ザ・バーズの音像がジャングル・ポップの原型として後続バンドに影響。メッセージ面では、反戦や平和を願う文脈で引用され続け、公共空間やメディアでの使用頻度も高い。

まとめ

「Turn! Turn! Turn!」は、聖書の知恵文学を現代の歌に昇華した希有な例であり、時代を越える普遍性と、1965年のザ・バーズ版に象徴される革新的サウンドの両輪で聴き継がれてきた。個人の人生にも社会の転換点にも寄り添う“時”の歌として、今日もなお新しい解釈を生み続けている。