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Call Me

  • 作曲: MORODER GIORGIO (DE 1)
#洋楽ポップス#映画音楽
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Call Me - 楽譜サンプル

Call Me|歌詞の意味と歴史

基本情報

『Call Me』は、ジョルジオ・モロダー作曲、デビー・ハリー作詞による1980年のシングル。ブロンディが歌唱し、映画『アメリカン・ジゴロ』(監督ポール・シュレイダー)の主題歌として発表。全米Billboard Hot 100で6週連続1位を獲得し、その年の年間1位にも選出。サウンドトラック盤や各種ベスト盤に収録され、同グループを代表する曲の一つとなった。

歌詞のテーマと意味

歌詞は「Call me=電話して」という呼びかけを軸に、都会的な欲望と高揚感、関係性の主導権をめぐる自信と自由を描く。映画のモチーフと呼応しつつ、特定の人物像に限定しない普遍性を持つのが特徴。反復するフレーズは強いフックを生み、聴き手に直接語りかける即時性を獲得している。具体的なストーリーの断片を織り交ぜながらも、解釈の幅を残す設計で、ライブでも映える。

歴史的背景

モロダーは映画音楽制作の過程でボーカリストを探し、ハリーと組んで短期間で完成させたとされる。ディスコ以降の電子的ダンス・ミュージックとロック/ニューウェーブの接点を提示し、1980年という転換点の空気を象徴。強靭な4つ打ちとシンセ、ギターの推進力を融合させ、クラブとチャートの双方で機能するクロスオーバー感覚を示した。

有名な演奏・映画での使用

映画本編ではオープニングを含む重要場面で用いられ、都市の光とスピード感を音で刻印した。シングルは7インチのほかロング・ヴァージョンやインストゥルメンタルなど複数仕様で流通。後年まで多くのアーティストがカバーやリミックスを発表し、テレビ番組やスポーツイベントのBGMとしても度々採用されている。

現代における評価と影響

エレクトロニック・プロダクションとロックの躍動を両立させた手法は、その後のシンセ・ポップやダンス・ロックの定型に影響を与えた。ブロンディのライブ定番曲であり、80年代ポップを語る上で欠かせないリファレンスとして音楽メディアや研究書でもしばしば取り上げられる。高い即効性と洗練を兼備した時代横断的なアンセムと評価される。

まとめ

『Call Me』は、映画とポップスの最良の結節点として生まれ、世界的ヒットで時代のムードを更新した。鮮烈なシンセの質感、タイトなグルーヴ、印象的なコーラスが三位一体となり、現在も多くの場面で機能する普遍性を獲得。制作者と歌手の強力なコラボレーションが到達した一つの頂点である。