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The Morning After (ポセイドン・アドベンチャー)

  • 作曲: KASHA ALFRED J,HIRSCHHORN JOEL
#洋楽ポップス#映画音楽
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The Morning After (ポセイドン・アドベンチャー) - 楽譜サンプル

「The Morning After (ポセイドン・アドベンチャー)|歌詞の意味と歴史」

基本情報

The Morning Afterは、1972年公開の災害映画『ポセイドン・アドベンチャー』の主題歌として書かれたポップ・バラード。作曲はAl KashaとJoel Hirschhorn(両名は作詞も手がけたことで知られる)。英語詞、ジャンルはポップ/映画主題歌。作品は第45回アカデミー賞(1973年)で歌曲賞を受賞し、映画音楽史に名を刻んだ。劇中使用と商業シングルで歌唱者が異なる点が特徴で、シングル版は後に全米チャートで首位を記録している。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示す「朝」は、暗闇の後に訪れる希望のメタファー。歌詞は困難の先に差す光を信じ、恐れを超えて歩み出す勇気を穏やかな言葉で促す。映画のサバイバル物語と共振し、個人的な再生や恋愛の回復にも重ねられる普遍性をもつ。過度な悲嘆に沈まず、静かな決意と前進を語るバランスが魅力で、サビでは高揚感が一気に広がり、聴き手に肯定的な余韻を残す。全文引用は避けるが、核となるモチーフは希望・再生・夜明けである。

歴史的背景

1970年代初頭は大作パニック映画がブームとなり、主題歌がヒットチャートを席巻する現象が生まれた時期。本曲はその象徴的成功例で、映画公開と連動して広く浸透。Kasha&Hirschhornは映画界で評価を高め、本曲の成功が彼らのキャリアに大きく寄与した。アカデミー賞受賞は、映画由来のポップ・バラードが一般リスナーにも強く支持されたことを示す出来事となった。

有名な演奏・映画での使用

映画『ポセイドン・アドベンチャー』の劇中で印象的に用いられ、物語の希望のトーンを補強した。商業リリースではMaureen McGovernのシングル版が大ヒットし、全米1位を獲得。映画版のボーカルとシングル版で歌手が異なることは広く知られるが、劇中歌唱のクレジットは資料により差異があり、厳密な統一情報は情報不明とする。以後、カバーやテレビ特集、映画音楽の回顧企画などで継続的に取り上げられている。

現代における評価と影響

本曲は70年代映画主題歌の古典として位置づけられ、災害映画の感情的コアを担う「希望の歌」のテンプレートを確立したと評価される。シンプルで覚えやすい旋律、段階的に昂るアレンジは、後続の映画バラードにも影響を与えた。ストリーミング時代においても、映画音楽プレイリストやアカデミー賞受賞曲のキュレーションで再発見され、新旧リスナーの橋渡しを続けている。

まとめ

The Morning Afterは、災厄の夜を越えた先の希望を歌う普遍的バラード。映画とポピュラー音楽の接点で誕生し、アカデミー賞受賞とチャート首位で歴史的地位を確立した。静かな導入から伸びやかなサビへ至る構成が、物語のカタルシスと強く呼応する。映画音楽の文脈でもポップ史でも語る価値のある一曲だ。