あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

Downtown

  • 作曲: 山下 達郎
#邦楽ポップス
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

Downtown - 楽譜サンプル

Downtown|歌詞の意味と歴史

基本情報

『Downtown』は、作曲:山下達郎によるポップス。Sugar Babeが1975年のアルバム『SONGS』で初出し、現在ではシティポップの古典と評される。作詞者は情報不明。軽快なテンポ、クリアなバンドサウンド、洗練されたコーラスワークが核で、都市的なムードを端正に描き出すスタジオ録音が魅力となっている。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、日常の倦怠から抜け出し“街へ出る”ことで気分を切り替えるという、ポジティブな都会感覚を描く。夜のネオンや雑踏といった具体的情景を並べるのではなく、軽やかな言葉運びで解放感と高揚を伝えるのが特徴。恋愛の機微よりも、場所がもたらす気分の変化を主題にした点が独自である。

歴史的背景

1970年代半ば、日本のポップはソウル/AORの語法を吸収しつつ独自の洗練へ向かった。Sugar Babeはその最前線にいたバンドで、山下達郎の作編曲センスとタイトなアンサンブルは後のソロ期につながる萌芽を示す。リリース当時の評価は限定的だったが、のちの再評価により日本ポップ史での位置づけが確立した。

有名な演奏・映画での使用

代表的カバーとして、EPOによる1980年のシングル版、坂本真綾による2010年のカバーが広く知られる。いずれも原曲の爽快感を活かしつつ時代感を更新し、楽曲の普遍性を示した。ライブでは山下達郎や多くのアーティストが取り上げる機会がある。映画での使用については情報不明。

現代における評価と影響

シティポップ再評価の波の中で、本曲は“街”をポップに祝祭化した先駆的ナンバーとして引用される機会が増えた。ストリーミングやアナログ再発、DJシーンでも親和性が高く、明快なコード進行とコーラスのハーモニー設計は若い作家にも参照されている。都市生活のきらめきを描く定番曲として定着した。

まとめ

『Downtown』は、山下達郎の作曲家としての骨格と、日本のポップが都市性を獲得する瞬間を切り取った一曲。情報が過多な現代でも色あせず、聴き手を前向きな気分へ導く力を持つ。原曲と各種カバーを聴き比べることで、編曲と歌唱解釈の違いも楽しめるだろう。