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Time In A Bottle

  • 作曲: CROCE JIM
#洋楽ポップス
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Time In A Bottle - 楽譜サンプル

Time In A Bottle|歌詞の意味と歴史

基本情報

『Time In A Bottle』は、シンガー・ソングライターのジム・クロウチによるアコースティック主体のバラード。作詞作曲は本人。初出は1972年のアルバム『You Don't Mess Around with Jim』で、当初シングル予定はなく収録曲の一つだったが、後に反響を受けてリリースされ、全米ビルボードHot 100で1位を獲得した作品として知られる。繊細なギターとハープシコードの響きが印象的だ。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示す“時間を瓶に閉じ込めたい”という願いは、限られた時間の尊さと愛する人への深い思いを凝縮するメタファー。人生の有限性を見つめつつ、残された日々を共に分かち合いたいという切実な意志を歌う。個人的な告白でありながら、普遍的な愛と時間のテーマが重なり、聴き手それぞれの体験に寄り添う表現となっている。

歴史的背景

1973年、テレビ映画『She Lives!』で使用されたことをきっかけにリクエストが急増。さらに同年、クロウチの不慮の事故死を受けてシングル化され、追悼的な広がりも相まって全米1位を記録した。アルバム収録時から評価は高かったが、放送・報道との相乗効果により、私的な歌が国民的ヒットへと拡大した点が本曲の特筆点である。

有名な演奏・映画での使用

初期の注目を決定づけた『She Lives!』に加え、映画『X-MEN: フューチャー&パスト』(2014)では時間の流れを操る場面で効果的に用いられ、世代を超えて再評価を獲得。ほかにも多数のアーティストがコンサートや録音で取り上げ、アコースティック編成からオーケストラ伴奏まで幅広い解釈が存在する。

現代における評価と影響

シンプルな和声進行と覚えやすい旋律、静謐な音色設計は、ソフト・ロック/フォーク系バラードの典型として現在も参照点となる。動画やドラマでの再使用が続き、ストリーミング時代にも安定した人気を維持。個人の心情を普遍化する詞世界は、シンガー・ソングライター像の一つの理想形として語られている。

まとめ

『Time In A Bottle』は、個人的祈りを普遍的メッセージへ昇華した名曲であり、時代を横断して響き続ける。アルバム曲からのシングル化、そして全米1位という歩みは、メディアとの出会いが作品の運命を変えうることを示す好例だ。静かな編成と凝縮された言葉が、今もなお聴き手の時間感覚を優しく揺さぶる。