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Say You,Say Me

  • 作曲: RICHIE LIONEL B (JR)
#洋楽ポップス
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Say You,Say Me - 楽譜サンプル

Say You,Say Me|歌詞の意味と歴史

基本情報

ライオネル・リッチーが1985年に発表したバラード。映画『ホワイトナイツ/白夜』(1985)の主題歌として書き下ろされ、翌年の第58回アカデミー賞およびゴールデングローブ賞で主題歌賞を受賞。全米ビルボードHot 100とアダルト・コンテンポラリーで1位を獲得した。レーベルの契約上の事情から当初サウンドトラック盤には未収録だったが、1986年のアルバム『Dancing on the Ceiling』に収められた。作詞・作曲はライオネル・リッチー。

歌詞のテーマと意味

穏やかなメロディにのせて、相互理解、誠実な対話、支え合いを呼びかける内容。題名は互いに言葉を交わし合うことの比喩で、孤立よりも連帯を選ぶ姿勢を示す。途中にテンポが一時的に上がるブリッジがあり、内省から決意へと気分を転じる構成がメッセージ性を強めている。具体的な固有名や物語に依存せず、聴き手が自身の人間関係や社会状況に重ねやすい普遍性が、長く愛される理由だ。

歴史的背景

制作当時は冷戦下。『ホワイトナイツ』は文化と政治の狭間で揺れる人間ドラマを描き、楽曲は分断を越える希望の象徴として機能した。80年代中盤の音楽潮流を反映し、シンセサイザーやエレクトリック・ピアノ、ストリングスを重ねた柔らかなサウンドデザインが特徴。Motownからのリリースで、ポップとR&Bの架橋を体現しつつ、映画音楽とチャート・ポップを横断する存在となった。

有名な演奏・映画での使用

映画本編や予告編で印象的に使用され、ミュージック・ビデオでも同作の映像がインサートされる形で公開。発表後は世界各地のコンサートで定番曲として歌われ、カバーも多数生まれた。授賞歴と相まって“映画発のグローバル・スタンダード”として認知されている。特定のテレビ番組やCMでの使用の詳細は情報不明。

現代における評価と影響

今日では80年代ポップ・バラードの代表格としてプレイリストやカラオケの定番に。穏やかな主旋律とサビの高揚、途中のテンポ変化という設計は、後続のポップスにおける“静と動”の対比手法の一例として参照される。分断より対話を選ぶ普遍的メッセージは、社会的不安が高まる局面でも再評価され続け、配信時代でも安定した人気を保つ。

まとめ

『Say You, Say Me』は、映画と時代背景に根ざしつつ、相互理解を促す普遍的なメッセージで支持を集めた名曲。アカデミー賞・ゴールデングローブ賞の受賞と全米1位という実績に裏打ちされ、シンプルで温かなサウンドは今なお新鮮。人と人が向き合う価値を静かに、しかし力強く伝える一曲である。