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Last Train To Clarksville

  • 作曲: BOYCE TOMMY,HART BOBBY
#洋楽ポップス
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Last Train To Clarksville - 楽譜サンプル

Last Train To Clarksville|歌詞の意味と歴史

基本情報

『Last Train To Clarksville』は、トミー・ボイス&ボビー・ハート作、ザ・モンキーズが1966年にColgemsから出したデビュー・シングル。米Billboard Hot 100で1位を獲得し、アルバム『The Monkees』に収録。サウンドはポップ・ロックで、ロサンゼルスのスタジオ録音。B面は「Take a Giant Step」。番組発の新鋭グループを象徴する一曲として、ブランドの確立に大きく寄与した。

歌詞のテーマと意味

語り手は恋人に終電で駅に来てほしいと頼み、短い逢瀬と別離の予感を告げる。再会は約束できず、切迫と不安が滲む。明るいビートと対照的に、言葉は別れの哀感を抱え、若さゆえの焦燥と愛情の強さを浮かび上がらせる。汽車での出発という具体的な状況が、時間の不可逆性と“今しかない”瞬間の切実さを強調し、普遍的な別れの情景として共感を呼ぶ。

歴史的背景

1966年のアメリカはベトナム戦争下。作者のインタビューでは、徴兵・派兵を念頭に置いた比喩的設定が意図されていたと語られる一方、歌詞は戦争を直接示さないため、ラジオ向けのポップスとして広く受容された。テレビ番組『ザ・モンキーズ』の挿入歌として繰り返し流れ、メディア露出とチャートアクションが相互強化。テレビとポップの連動が商業的成功を生む典型例となった。

有名な演奏・映画での使用

テレビシリーズ内のパフォーマンス映像は、後のミュージックビデオ的手法の先駆と評される。以後のツアーや再結成公演でも定番曲として演奏され、ライブ盤や多くのベスト盤に収録されてきた。テレビでの繰り返し使用により国際的な認知も拡大。映画での顕著な使用は情報不明。

現代における評価と影響

歯切れよいドラムとジャングリーなギター・リフ、強いフックによって、60年代ポップ・ロックの代表例として評価が定着。テレビ発グループがチャートを席巻した成功例として、後続の企画バンドやアイドル路線にも影響を与えた。サブスク時代でも再生され続け、オールディーズ局やプレイリストの常連として、世代を超えて聴かれている。

まとめ

軽快さの裏に別れの影を宿す本曲は、テレビとレコード産業が結び付いた時代精神を映す名曲。短い物語性と強靭なポップ性を兼ね備え、半世紀を超えても色褪せないポップ・クラシックである。