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Its' Too Late

  • 作曲: KING CAROLE,STERN TONI
#洋楽ポップス
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Its' Too Late - 楽譜サンプル

「Its' Too Late|歌詞の意味と歴史」

基本情報

「Its' Too Late」は、作曲KING CAROLEとSTERN TONIによる1971年発表のポップ曲。キャロル・キングのアルバム『Tapestry』に収録され、シングルとして発売。Billboard Hot 100で1位を獲得し、翌年のグラミー賞では最優秀レコード賞を受賞。英語表記は一般に「It's Too Late」として知られる。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、関係の終わりを静かに受け止める大人の別れを描く。相手を責めず、時間の流れと感情の変化を受容する姿勢が核となり、主人公は自己の尊厳と自立を保ちながら前に進む決意を示す。後ろ向きの嘆きではなく、現実への成熟したまなざしが共感を呼び、別離をドラマ化せずに生活の延長線上で描く筆致が、日常を生きる多くのリスナーの心情に重なる。

歴史的背景

1971年当時、米国ではシンガー・ソングライター潮流が台頭。ロサンゼルスの音楽シーンを背景に、ピアノを中心とした穏やかなサウンドとジャズ風味のコード、メロウなサックスが印象的な編成で録音された。ルー・アドラーのプロデュースのもと、ラジオ向きの洗練と私的な告白性を両立させ、アルバム『Tapestry』全体の親密な空気感とも有機的に結びついている。

有名な演奏・映画での使用

キャロル・キング自身のコンサートやトリビュート公演で長年の定番曲となっている。多くのアーティストによりカバーされてきたが、代表的な録音の網羅的リストは情報不明。映画やドラマでの具体的使用事例も情報不明である。いずれにせよ、70年代ポップの象徴的楽曲として広く認知されている。

現代における評価と影響

今日でも、別れを成熟した感情で描く視点は普遍性を持ち、ストリーミングやラジオで継続的に聴かれている。女性アーティストによる自己主体的な語り口は後続世代に影響を与え、ピアノ主体のソフトロック/アダルト・コンテンポラリーの基準点として参照され続ける。また、軽やかなグルーヴと叙情的メロディの両立は、シンガー・ソングライター作品のプロダクション手法の手本となっている。

まとめ

静かな旋律と等身大の言葉で、避けられない別れを受け入れる心情を描いた「Its' Too Late」。1971年の時代感と個の物語を凝縮し、今なお色あせない普遍性を保つ。キャロル・キングの代表曲として、音楽史に確かな足跡を残した名作である。