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La Isla Bonita

  • 作曲: CICCONE MADONNA L,GAITSCH BRUCE R,LEONARD PATRICK RAYMOND
#洋楽ポップス
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La Isla Bonita - 楽譜サンプル

La Isla Bonita|歌詞の意味と歴史

基本情報

La Isla Bonitaは、マドンナのアルバム『True Blue』(1986年)に収録され、翌1987年にシングルとして大ヒットしたポップ・ソング。作曲者はCICCONE MADONNA L、GAITSCH BRUCE R、LEONARD PATRICK RAYMOND。スペイン語のフレーズを織り交ぜたラテン・テイストが特徴で、マドンナの代表曲の一つとして世界的に認知されている。イギリスではシングル・チャートで首位を獲得、アメリカでもBillboard Hot 100の上位にランクインするなど、国際的な商業的成功を収めた。

歌詞のテーマと意味

タイトルはスペイン語で「美しい島」を意味し、南国の光景や香り、音楽に彩られた理想郷への憧憬が歌われる。都会の喧騒から離れ、精神的な安らぎを求める心情が描かれ、ノスタルジアとエスケープ感が両立する。歌中に登場する地名や人物像の具体的モデルは明言されておらず、地名の特定は情報不明。英語とスペイン語が自然に交錯することで、多文化的な魅力と普遍的なロマンスが同居する表現となっている。

歴史的背景

1980年代半ば、シンセ・ポップが主流の中で、アコースティック・ギターやラテン打楽器を取り入れた本作は、マドンナの音楽的幅を示す転機となった。制作過程では、デモ段階の楽曲がマドンナに渡り、歌詞およびメロディ面での改稿が行われたと伝えられる。アルバム『True Blue』期はアーティストとしての自立と表現の拡張が進んだ時期であり、本曲はその文脈における文化的融合の結晶として位置づけられる。

有名な演奏・映画での使用

1987年のWho's That Girl World Tourで早くもライヴ定番化し、その後もThe Girlie Show(1993)やConfessions Tour(2006)などで再解釈を重ねて披露。2007年のLive EarthではGogol Bordelloとの共演によりジプシー/ラテン風のアレンジで話題を呼んだ。ミュージック・ビデオはMary Lambertが監督し、赤い衣装や聖像、ダンスなどラテン文化の意匠を象徴的に用いている。映画での具体的な使用例は情報不明。

現代における評価と影響

ラテン要素を主流ポップに橋渡しした先駆的楽曲として、今日も高い評価を得る。印象的なメロディと異文化要素の融合は、後年のラテン・ポップ人気の高まりを先どりするものとしてしばしば言及される。カバーやサンプリング、クラブ・リミックスなど二次的展開も多く、世代や国境を越えて消費されるポップ・アイコンの役割を果たしてきた。プレイリストやラジオでの回顧的な再生も活発で、スタンダード化が進んでいる。

まとめ

La Isla Bonitaは、異文化の美学をポップの器に流し込み、普遍的な憧れと癒やしを描いた名曲である。明快なメロディ、二言語の響き、映像的なイメージが相乗し、リリースから数十年を経ても色褪せない。マドンナの創作期を象徴し、現在もライヴやメディアで息づくこの楽曲は、80年代ポップを語る上で欠かせない基準点と言える。