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Time Is On My Side
- 作曲: MEADE NORMAN,RAGOVOY JERRY

Time Is On My Side - 楽譜サンプル
Time Is On My Side|歌詞の意味と歴史
基本情報
「Time Is On My Side」は、Jerry Ragovoyが筆名Norman Meade名義で書いた楽曲で、のちにJimmy Normanが歌詞を拡充したことで知られる。初出は1963年のKai Windingによる録音(コーラス付きのインスト風)で、歌ものとしての決定打は1964年のIrma Thomas版、そして同年にThe Rolling Stonesがカバーして国際的に広く浸透した。クレジット表記は版により異なり、作詞作曲の内訳に差がみられる。ジャンルはR&Bを基調としたロック。公開年は1963年が一般的な基準とされる。
歌詞のテーマと意味
タイトルが示す通り、「時間は味方だ」という自己確信と待つ力を歌う。恋人が去っても、いずれ時間が自分に有利に働き戻ってくるという前向きなメッセージが中核で、R&B/ゴスペル的なコール&レスポンスの反復が決意を強調する。直接的な言葉でありながら、感情の起伏を巧みに描き、未練と自尊のバランスが魅力。全文の引用は避けるが、サビの断言的なフレーズが楽曲のアイデンティティとなっている。
歴史的背景
作曲者Ragovoyは60年代R&Bの名職人で、本曲もブラック・ミュージックの語法を踏まえて書かれた。最初の録音はジャズ界のKai Winding(1963)で、その後Irma Thomasが歌詞を備えた形で録音し、ソウル・ナンバーとしての骨格を固めた。The Rolling Stonesは1964年に2度録音し、米国でシングル・ヒット(全米トップ10入り)を記録。初期ストーンズがR&Bルーツを世界へ広める足掛かりとなった。クレジットは「Norman Meade(=Jerry Ragovoy)」単独、または「Jimmy Norman」と併記されるケースがある。
有名な演奏・映画での使用
代表的な音源はIrma Thomas版とThe Rolling Stones版で、とりわけ後者はオルガン主体の初期録音とギター主導の再録で質感が異なる。ほかにも多数のカバーが存在し、R&Bからロックまで幅広く解釈されてきた。映像作品では映画「Fallen」(1998)で象徴的に用いられ、物語上のモチーフとして機能したことでも知られる。CMやドラマでの使用歴は地域・年代により異なるため一律には言及できない(詳細は情報不明)。
現代における評価と影響
今日ではクラシック・ロックの定番曲として定着し、失われた関係への粘り強い楽観という普遍的テーマが世代を超えて支持される。ライブ現場では観客との合唱が起こりやすく、コール&レスポンスの構造が時代を問わず通用する教材的価値も高い。音楽史的には、R&Bソングが英ロック・バンドにより普遍化された好例と位置づけられる。
まとめ
Time Is On My Sideは、R&Bの語法とロックのダイナミズムを結びつけ、時間への信頼というテーマで長く愛されてきた。多様なバージョンを聴き比べることで、同曲の表情の広さがより鮮明になる。