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Sherry
- 作曲: GAUDIO BOB

Sherry - 楽譜サンプル
Sherry|歌詞の意味と歴史
基本情報
1962年にThe Four Seasonsが発表した「Sherry」は、作曲・作詞Bob Gaudio、プロデュースBob Crewe。Vee‑Jay Recordsからのシングルで、フランキー・ヴァリの鋭いファルセットを看板にした軽快なポップ/ドゥーワップ曲。アルバム『Sherry & 11 Others』収録。
歌詞のテーマと意味
語り手が若い女性“Sherry”に外出やダンスを誘い、気持ちを後押しする恋の歌。反復するコーラスと高音リードが胸の高鳴りを際立たせる。固有名“Sherry”は女性名で、酒名との関連は歌詞中で明示されない。無邪気で率直な求愛を描くことで、青春のときめきを普遍的に捉えている。
歴史的背景
ドゥーワップからバンド主導ポップへ移行する1962年、同曲はその橋渡し的存在となった。全米Billboard Hot 100で5週連続1位を獲得し、グループ初の全米ナンバー1。無伴奏風コーラスとタイトなリズム、簡潔な構成はラジオ時代のヒット様式を体現し、シングル中心の市場で強い訴求力を示した。
有名な演奏・映画での使用
最も知られるのはThe Four Seasonsのオリジナル。テレビ出演やステージでのライヴも多い。ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』と2014年の映画版で成功の象徴として扱われ、旧譜再発やコンピで定番化した。作品世界の要所で流れることで、物語上の転機を印象づける役割を担う。
現代における評価と影響
ファルセット主体のリード、覚えやすいフック、コール&レスポンスの合唱感は、60年代ポップの記念碑として評価が定着。女性名タイトルや短いイントロから即サビへ導く構成は、後続ポップの書法に影響を与えた。オールディーズ文脈での人気は根強く、世代を超えて発見され続けている。
まとめ
「Sherry」は、Bob Gaudioの職人技とThe Four Seasonsの個性が結晶した永遠のポップ・アンセム。恋の高揚を端的に封じ込めたサウンドとメロディは、いまもラジオや舞台、映像作品で息づいている。初期60年代アメリカン・ポップの魅力と時代性を、最も明快に伝える一曲である。