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アーティスト情報なし

Smoke On The Water

  • 作曲: BLACKMORE RITCHIE,GILLAN IAN,GLOVER ROGER DAVID,LORD JON,PAICE IAN ANDERSON
#洋楽ポップス
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Smoke On The Water - 楽譜サンプル

Smoke On The Water|歌詞の意味と歴史

基本情報

英国のハードロック・バンド、Deep Purpleの代表曲。1972年発表のアルバムMachine Headに収録され、作曲はRitchie Blackmore, Ian Gillan, Roger Glover, Jon Lord, Ian Paiceの連名。重厚で覚えやすいギター・リフを軸に、オルガンとリズム隊が一体で推進する構成が特徴で、世界的に知られるロック・アンセムとなった。

歌詞のテーマと意味

歌詞は実話に基づく記録文学的スタイル。スイス・モントルーのカジノで行われたFrank Zappaの公演中、観客の発射したフレアガンをきっかけに会場が火災となり、レマン湖の上に煙が立ちのぼった出来事を描く。タイトルの“水の上の煙”はその光景を指し、バンド自身の避難と録音場所の喪失という混乱を冷静に伝える。誇張や比喩に頼らず、現場の臨場感を叙述する点が特色だ。

歴史的背景

バンドはRolling Stones Mobile Studioを用いてモントルーでMachine Headの録音を予定していたが、カジノ焼失により計画は変更。彼らは街のグランド・ホテルに機材を運び込み、臨時スタジオを設営して制作を続行した。本曲のリフは並行四度を核にしたモチーフで、マイナー・ペンタトニックを基盤に展開。中庸のテンポと躍動的なドラム、ハモンド・オルガンの厚みが、シンプルな旋律に迫力を与えている。

有名な演奏・映画での使用

ライヴの決定版として語られるのが、1972年日本公演を収めたMade in Japanの演奏。さらに1974年のCalifornia Jamでも圧巻のパフォーマンスを残した。以降、多数のアーティストがカバーや引用を行い、教育現場でもリフ練習の定番となる。映画・テレビ・CM等での使用例は多いが、ここでは具体的作品名は情報不明とする。

現代における評価と影響

シンプルな音型が普遍的な力を持つ好例として、ギタリストの入門曲ランキングで常に上位に挙がる存在。ハードロック/ヘヴィメタルの発展における“リフ主導”美学の象徴であり、ロック教育、ポップカルチャー、スポーツ会場のBGMまで、幅広い文脈で生き続けている。録音・ライヴ双方の完成度が評価を支え、世代を超えて聴かれ続けている。

まとめ

Smoke On The Waterは、劇的な実話、記憶に残るリフ、堅牢なアンサンブルが結晶化した名曲だ。制作過程の逆境を物語化しながら、音楽的には誰もが奏でられるシンプルさとバンドのダイナミズムを両立。Deep Purpleの代表作であると同時に、ロック史の基礎体力を示す永遠のスタンダードと言える。