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Time Of The Season

  • 作曲: ARGENT ROD
#洋楽ポップス
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Time Of The Season - 楽譜サンプル

Time Of The Season|歌詞の意味と歴史

基本情報

「Time Of The Season」は、英国バンドThe Zombiesが1968年に発表した楽曲。作曲・作詞はRod Argent。アルバム『Odessey and Oracle』収録曲として録音され、後にシングルとして米国で大きくヒットした。耳に残るハンドクラップと呼気を強調したコーラス、オルガンの印象的なリフ、躍動するベースが特徴。ジャンルはサイケデリック・ポップの代表格とされ、60年代末の空気感を象徴するナンバーとして広く認知されている。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、軽やかな会話調で相手に距離を詰めていくフリーテンポの口説き文句を軸に展開する。相手の素性を尋ねつつ、季節=今この瞬間の高揚を共有しようとする視点が核にあり、恋愛の主導権と官能、そして解放感が交錯する。反復されるフレーズとコール&レスポンスは、意味だけでなく身体的なリズムの快楽をも喚起。複雑な物語構造ではなく、音と言葉のグルーヴで“今がその時”と感じさせる作りが魅力だ。

歴史的背景

1968年は、英米ロックがビート・サウンドからサイケデリックへ移行した節目。The Zombiesもこの潮流の中で洗練と実験性を両立させ、本曲で時代感を結晶化した。英国では即時の大ヒットには至らなかったが、米国で1969年に火が付き、後追いで評価が定着。バンドの活動期終盤に生まれたにもかかわらず、作品はグループ最大の国際的知名度をもたらし、英サイケ・ポップの名作として再評価が進んだ。

有名な演奏・映画での使用

オリジナルのスタジオ録音が決定版として支持される一方、The Zombiesの再結成公演でも本曲は必ずと言ってよいほど披露され、観客のシンガロングを誘う。60年代末のムードを想起させる楽曲として、映画やドラマ、CMでの使用例も多いが、個別の作品名の網羅は情報不明。数多くのアーティストによるカバーや編曲版が存在し、ジャズ寄り、アコースティック、エレクトロ風など多彩なアプローチで解釈されている。

現代における評価と影響

現在もストリーミングで高い再生数を誇り、60年代ロック入門の定番として定着。印象的なリフとコーラスはサンプリングやリミックスの素材としても人気で、ポップからヒップホップに至るまで影響が波及している(具体的な使用曲名は情報不明)。ノスタルジーに寄りかかるだけでなく、ミニマルなモチーフ運用で時代を超える普遍性を示し、プレイリストやラジオでも継続的に発見され続けている。

まとめ

「Time Of The Season」は、Rod ArgentのソングライティングとThe Zombiesのアンサンブルが結実したサイケ・ポップの金字塔。会話調の歌詞と官能的なグルーヴ、忘れ難いオルガン・リフが、時代の空気と“今”のスリルを同時に伝える。発表から半世紀以上を経ても文化的参照点として生き続け、映像作品やライブ現場で反復的に更新される名曲である。