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Battle Hymn Of The Republic(リパブリック讃歌)

  • 作曲: STEFFE JOHN WILLIAM,TRADITIONAL
#洋楽ポップス#トラディショナル
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Battle Hymn Of The Republic(リパブリック讃歌) - 楽譜サンプル

Battle Hymn Of The Republic(リパブリック讃歌)|歌詞の意味と歴史

基本情報

「Battle Hymn Of The Republic(リパブリック讃歌)」は、アメリカの愛国的賛歌。旋律はキャンプ・ミーティング由来の伝承曲を下敷きに、ウィリアム・ステッフェ(William Steffe)の版が広く知られます。作詞はJulia Ward Howe(ジュリア・ウォード・ハウ、1861年)。初出は1862年、The Atlantic Monthly誌。以後、合唱、吹奏楽、軍楽隊、教会音楽の定番として受け継がれ、式典や追悼の場でも頻繁に演奏される楽曲です。

歌詞のテーマと意味

歌詞は旧約・新約聖書のイメージを織り込み、神の正義と道徳的使命を高らかに掲げます。善悪の最終的な裁きを見据えつつ、苦難の行軍を信仰と希望が導くという構図が貫かれ、個人の献身と共同体の連帯を鼓舞します。南北戦争下での連邦側の士気高揚歌として生まれた背景から、宗教的賛美にとどまらず、市民的理想や自由の擁護にも通じる普遍性を備えています。

歴史的背景

旋律は19世紀前半の敬虔運動で歌われた宗教歌に端を発し、のちに兵士歌「John Brown’s Body」として流行。1861年、ハウはワシントンD.C.近郊の連邦軍キャンプ訪問を機に新しい詞を書き、1862年にThe Atlantic Monthlyで発表しました。南北戦争期の激動と改革の空気のなかで、賛歌は瞬く間に広まり、教会や学校、公共行事で歌われる定番となっていきます。

有名な演奏・映画での使用

重厚な合唱編曲が数多く作られ、特に大規模合唱団や軍楽隊のレパートリーとして定着しています。米国の名門合唱団による録音や、国の式典・追悼儀礼での演奏が広く知られ、テレビ中継を通じて親しまれてきました。メドレー作品で旋律の一部が引用される例もあります。映画・ドラマでの具体的な使用作品名は情報不明。

現代における評価と影響

本作は宗教的賛歌でありながら公共空間でも歌われる稀有な曲として、世俗と信仰の橋渡しを果たしています。社会正義や連帯を語る文脈で再解釈され続け、学校教育や市民合唱でも定番。編曲の自由度が高く、独唱からシンフォニックな合唱・吹奏楽まで対応できる拡張性が、現代的な受容を支えています。国境を越えて知られる旋律は、集団で歌う力強さを象徴する存在となっています。

まとめ

リパブリック讃歌は、伝承旋律とハウの詞が結びついた南北戦争期の代表的賛歌で、神の正義と自由への希求を響かせる作品です。歴史的背景を踏まえて聴くことで、単なる愛国歌を超えた精神史的意義と、合唱曲としての表現力の高さが一層鮮明になります。