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Summer Wine

  • 作曲: HAZLEWOOD LEE
#洋楽ポップス
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Summer Wine - 楽譜サンプル

Summer Wine|歌詞の意味と歴史

基本情報

Lee Hazlewoodが作曲・作詞したポップ・デュエット。1960年代後半に世に広まり、男性の低音ボーカルと女性ボーカルの対話で物語が進むのが特徴。代表的な録音はNancy Sinatra & Lee Hazlewoodによるデュエット版で、落ち着いたテンポの伴奏に乗せ、甘美さと不穏さを同時に醸す表現が評価されている。正式な初出年は情報不明。

歌詞のテーマと意味

物語の語り手は、魅惑的な女性に誘われ“夏のワイン”を口にする。酩酊と陶酔の比喩を通じて、欲望と代償、現実と夢の境界が曖昧になる感覚を描く。男女の掛け合いは視点のズレと緊張感を生み、甘やかな快楽の背後に潜む危うさを示唆。直接的な説明を避ける語り口が、聴き手の想像力を喚起する。

歴史的背景

同時代のポップスでは物語性の強い楽曲やシネマティックなアレンジが台頭。プロデューサー兼ソングライターとして名を馳せたLee Hazlewoodは、Nancy Sinatraとのコンビで個性的な世界観を確立し、本曲もその流れに位置づけられる。カントリー的な素朴さと都会的な洗練を併せ持つ点が、60年代後期の潮流と響き合った。初出年の詳細は情報不明。

有名な演奏・映画での使用

Nancy Sinatra & Lee Hazlewoodの録音が決定版として知られるほか、2007年にはVille Valo & Natalia Avelonが映画『DAS WILDE LEBEN』(邦題情報不明)のサウンドトラックでカバーし欧州で注目を集めた。2013年のLana Del Rey & Barrie-James O’Neillによるカバーも話題化。映像作品での個別使用例の網羅は情報不明だが、広告・ドラマ等での採用報告が散見される。

現代における評価と影響

ダークで夢見心地なムード、語りのデュエット、反復志向のコードは、その後のオルタナ系やドリームポップ、ネオ・フォークに響きを残した。配信プラットフォームでは年代を超えて聴かれ、カバー動画やSNSでの再解釈が続く。新旧のアーティストにとって、ストーリーテリング型ポップの手本となっている。

まとめ

Summer Wineは、シンプルな素材を組み合わせて物語と情緒を立ち上げる稀有なポップソングである。Lee Hazlewoodの作家性、男女デュエットの妙、そして時代を超える魅惑のムードが重なり、初聴でも印象に残る一方、聴き返すほど新たな解釈を誘う普遍性を備えている。