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Somewhere, My Love(ララのテーマ)
- 作曲: JARRE MAURICE
#洋楽ポップス#映画音楽

Somewhere, My Love(ララのテーマ) - 楽譜サンプル
「Somewhere, My Love(ララのテーマ)|歌詞の意味と歴史」
基本情報
作曲はモーリス・ジャール(Maurice Jarre)。映画『ドクトル・ジバゴ』(1965)の愛の主題「ララのテーマ」に、ポール・フランシス・ウェブスターが英語詞を付して生まれた歌唱版が「Somewhere, My Love」。日本では「ララのテーマ」の題で広く親しまれる。映画は1965年公開、歌付きは1966年に流布。
歌詞のテーマと意味
歌詞は、離れ離れの恋人が「いつかどこかで」再会する希望を核に、季節や自然のイメージで時間の流れと距離感を描く。直接的な物語説明は避け、面影の記憶と現在の孤独を対比。喪失の痛みと微かな光が同居する普遍的な郷愁が特徴だ。
歴史的背景
原曲はロシア革命期を描く大作『ドクトル・ジバゴ』の中心動機。ジャールはロシア民俗を想起させるバラライカの響きと3拍子のワルツを基調に、ララの面影を象徴する旋律を構築した。映画音楽はアカデミー賞作曲賞を受賞し、翌年ウェブスターの詞で大衆的ヒットへ拡張された。
有名な演奏・映画での使用
代表的録音としてRay Conniff Singersのヴァージョンが広く知られる。合唱とストリングスの柔らかな鳴りが楽曲の普遍性を押し広げた。ほかにも多数の歌手やオーケストラが録音し、インスト版も定番曲に。映画本編では記憶と渇望を象徴する主要主題として反復使用された。
現代における評価と影響
現在も映画音楽とポップス双方の領域でスタンダードとされ、コンサートやリサイタル、合唱・吹奏楽編曲などで幅広く演奏される。旋律の親しみやすさと情景喚起力は映像の有無を超えて機能し、20世紀映画音楽の名旋律として受容が続く。
まとめ
映画由来の抒情的ワルツに普遍的な言葉を与えた一曲。切ない希望を宿す旋律と簡潔な構成が強い記憶性を生み、スクリーンを離れても独立した魅力を放つ。映画史とポピュラー音楽史の交差点に立つ名曲だ。