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Always

  • 作曲: BERLIN IRVING
#洋楽ポップス#スタンダードジャズ
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Always - 楽譜サンプル

Always|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Always(オールウェイズ)は、アーヴィング・バーリン(Irving Berlin/表記: BERLIN IRVING)が1925年に作曲・作詞した楽曲。ティン・パン・アレー黄金期に生まれ、現在ではグレイト・アメリカン・ソングブックを代表するナンバーの一つとして広く親しまれている。原曲は歌詞付きのポピュラー・ソングだが、ジャズ界でも頻繁に取り上げられ、スウィングからモダンまで多様なスタイルで解釈されるジャズ・スタンダードとして定着した。初出の舞台・映画などの初演情報は情報不明。

音楽的特徴と演奏スタイル

柔らかな旋律線と簡潔で覚えやすい構造を備え、歌詞のロマンティックなメッセージを自然に支える和声進行が特徴。バラードとしてしっとり歌い上げる解釈が定番だが、ミディアム・テンポでのスウィングや、落ち着いたボサ・ノヴァ風アレンジなどにも適応しやすい。ヴォーカルでは言葉運びを活かしたレガート表現が映え、器楽では主旋律の美しさを残しつつリハーモナイズや対旋律で色彩を加える演奏が好まれる。シンプルな骨格ゆえ、イントロやコーダの工夫、キー変更などアレンジャーの腕が出やすい一曲である。

歴史的背景

1920年代のアメリカはダンス音楽とブロードウェイが大衆文化を牽引し、出版譜を中心にヒットが広がる時代だった。バーリンはその中心的人物で、平明なメロディと普遍的なテーマで多くの楽曲を世に送り出した。Alwaysもそうした潮流の中で支持を集め、ポピュラーとジャズを架橋するレパートリーとして、戦前・戦後を通じて定常的に演奏される存在になった。録音技術の進歩と放送メディアの拡大が、楽曲の普及を後押しした点も見逃せない。

有名な演奏・録音

本作は多数の歌手とジャズ・プレイヤーにより録音されている。特にヴァーヴ期のエラ・フィッツジェラルドが、名盤「Ella Fitzgerald Sings the Irving Berlin Song Book」(1958年)で取り上げたことで、スタンダードとしての地位をさらに強固にした。ほかにも時代ごとに多くのカヴァーとアレンジが重ねられ、ヴォーカル・バージョンから器楽アンサンブルまで幅広く愛聴されている。個別の代表例の網羅は情報不明だが、ジャズ歌手・ビッグバンド双方の定番として扱われている点は確かである。

現代における評価と影響

Alwaysは、永続する愛を主題にした歌詞と、記憶に残るメロディによって、現在もコンサートやレコーディングの定番曲であり続ける。教育現場でも、歌詞の明瞭さと曲構成のわかりやすさから、ヴォーカル/アンサンブルの教材としてしばしば採用される。ジャズ的には、和声の置き換えやサブスティチュートを試しやすい器として重宝され、奏者の表現力や音色の美しさを引き出すレパートリーとして評価が高い。

まとめ

アーヴィング・バーリン作のAlwaysは、ポピュラーとジャズの双方で息長く演奏される名曲である。平明で情感豊かな旋律、普遍的なテーマ、アレンジ自由度の高さが、その魅力と継続的な生命力を支えている。初演に関する詳細は情報不明ながら、発表から一世紀近くを経ても色褪せないスタンダードとして、今後も多様な解釈を生み続けるだろう。