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As If We Never Said Goodbye

  • 作曲: WEBBER ANDREW LLOYD,LLOYD WEBBER ANDREW,
#スタンダードジャズ
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As If We Never Said Goodbye - 楽譜サンプル

「As If We Never Said Goodbye|歌詞の意味と歴史」

基本情報

Andrew Lloyd Webber作曲の「As If We Never Said Goodbye」は、ミュージカル『サンセット大通り』の代表曲。作詞はDon BlackとChristopher Hampton。1993年ウェストエンド初演で披露され、往年の映画スター、ノーマ・デズモンドがスタジオへの凱旋を前に心情を吐露する場面で歌われる。劇中でも随一のクライマックス曲として知られる。

歌詞のテーマと意味

テーマは「帰還」と「自己再生」。長い沈黙を経て舞台に立つ高揚、スポットライトへの渇望、観客との再接続が重層的に描かれる。懐旧と誇りが同居し、脆さを抱えつつも再び主役に戻る決意を宣言。親密な語り口から力強い頂点へと拡張する構成は、主人公の内的カタルシスを音楽的に可視化している。

歴史的背景

原作は1950年の映画『サンセット大通り』(監督ビリー・ワイダー)。Webberは物語の“名声と孤独”という主題を音楽劇に昇華し、1993年ロンドン、翌1994年ブロードウェイへ進出。華麗なオーケストレーションと映画的ドラマツルギーが評価され、本曲は作品のアイコンとして独立的な人気を獲得した。

有名な演奏・映画での使用

初演・再演を通じ、Patti LuPone、Glenn Close、Elaine Paige、Betty Buckleyらがノーマ役で印象的な歌唱を残した。劇場外でもBarbra Streisandがアルバムで取り上げ、コンサート・テレビ番組でのカバーが多数存在。映画での使用については情報不明。独唱曲としてリサイタルの定番にもなっている。

現代における評価と影響

豊かな和声進行と段階的な転調、ブリッジでのダイナミクスの膨張は、いわゆる“ベルト”唱法の魅力を最大化。ドラマティックな表現力を測るオーディション・レパートリーとして重宝される。音域・息の配分・語りの抑揚が鍵で、物語理解とテクニックの両立が求められる楽曲だ。

まとめ

『サンセット大通り』の核を成す名曲であり、帰還の歓喜と痛みを一体化させたショーチューンの到達点。舞台文脈に根差しながら単独でも強い説得力を持つ一曲として、今なお多くの歌手と聴衆を魅了し続けている。