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The Blue Room
- 作曲: RODGERS RICHARD
#スタンダードジャズ

The Blue Room - 楽譜サンプル
The Blue Room|楽曲の特徴と歴史
基本情報
作曲はリチャード・ロジャース、作詞はロレンツ・ハート。初出は1926年のブロードウェイ・ミュージカル「The Girl Friend」。二人だけの“青い部屋”を夢見るロマンティックな情景を歌い、のちにジャズでも定番化した。標準的な32小節のソング・フォームで、歌もの・器楽ともに演奏される。
音楽的特徴と演奏スタイル
端正な旋律線と、循環進行を基調とする和声が特徴。テンポはミディアム・スウィングが定番だが、バラードやラテン風の解釈にも耐える可塑性がある。ヴォーカルは軽やかなレガートが映え、器楽では主題からソロへ展開しやすい。リハーモナイズやキー変更も取り入れやすい。
歴史的背景
1920年代のブロードウェイ黄金期、ロジャース&ハートは都会的センスと機知に富む歌詞で評価を確立。本曲もその文脈にあり、舞台での成功後にダンス・バンドとラジオを通じて広まり、アメリカン・ソングブックを代表する一曲となった。
有名な演奏・録音
名演は多数。スウィング期のベニー・グッドマン楽団やグレン・ミラー楽団に加え、エラ・フィッツジェラルドのロジャース&ハート集、フランク・シナトラの録音などが広く知られる。モダン・ジャズの小編成でも取り上げられ、テンポや編曲の幅が示されている。
現代における評価と影響
今日でもスタンダード集の常連で、学生からプロまでレパートリーに入る。メロディの明快さと進行の学習価値が高く、アドリブ練習やアレンジ課題に適する。ミュージカル由来の洗練とジャズの即興性の両立が支持の理由だ。
まとめ
舞台発の魅力とジャズの自由度を兼ね備え、歌でも器楽でも映える。1926年初演から現在まで息長く演奏される理由がここにある。