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Cherry Pink and Apple Blossom White
- 作曲: GUGLIELMI LUIS GUGLIELMO,LOUIGUY

Cherry Pink and Apple Blossom White - 楽譜サンプル
Cherry Pink and Apple Blossom White|楽曲の特徴と歴史
基本情報
Cherry Pink and Apple Blossom White(原題:Cerisiers Roses et Pommiers Blancs)は、作曲家ルイギ(Luis Guglielmi=Louiguy)によるポピュラー曲。フランス語詞と英語詞が存在する一方、世界的にはペレス・プラード楽団のインストゥルメンタル版で知られる。初出年は情報不明。邦題は「チェリー・ピンク・マンボ」など。
音楽的特徴と演奏スタイル
中庸テンポのマンボが基調。ホーン・リフ、ピアノのモントゥーノ、ベースのタンバオが推進力を生み、打楽器はクラーベ感を明確に刻む。最大の聴きどころはトランペットのポルタメントとリップ・トリルで、滑らかなグリッサンドがメロディの官能性を強調する。ブラスのコール&レスポンスと簡潔な和声進行により、ダンスと鑑賞の両方で映える設計。
歴史的背景
1950年代のマンボ・ブームの中で浸透し、1955年の映画『Underwater!』で使用されたことを契機に世界的ヒットへ。ペレス・プラード楽団の録音は米国Billboardで10週連続1位を記録。英国では同年、トランペッターのエディ・カルヴァート版がチャート首位を獲得し、欧州でも広く親しまれた。
有名な演奏・録音
・ペレス・プラード楽団(1955)—映画との連動と象徴的なトランペット奏法で決定版。・エディ・カルヴァート(1955)—英国で大ヒット。・アラン・デイル(1955)—英語歌唱版として米国で人気。以降、ビッグバンドやダンス・オーケストラの定番として多数のカバーが続く。
現代における評価と影響
今日もラテン/ビッグバンドのレパートリーに残り、トランペット奏者の表現力を示す“ショウピース”として重宝される。テレビ番組やイベントBGM、社交ダンスの選曲でも用いられ、マンボ入門曲としての役割も担う。
まとめ
歌詞付きの起源を持ちながら、決定版はインストという稀有な立ち位置。キャッチーな旋律と大胆なトランペット技法、時代の追い風が重なり、世代を超えて愛される名曲となった。まずはプラード版、対照にカルヴァート版の聴き比べを。