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Choo Choo Ch' Boogie

  • 作曲: DARLING DENVER,GABLER MILT,HORTON VAUGHN
#ジプシージャズ#スタンダードジャズ
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Choo Choo Ch' Boogie - 楽譜サンプル

Choo Choo Ch' Boogie|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Choo Choo Ch' Boogie」は、Denver Darling/Milt Gabler/Vaughn Horton共作。1946年、Louis Jordan and His Tympany FiveのDecca盤で大ヒットした歌入りのジャンプ・ブルースで、鉄道モチーフを通じ都会生活の機微を描く。R&B系チャートで長期首位、全米ポップでも上位入りし、戦後大衆音楽を代表する1曲となった。

音楽的特徴と演奏スタイル

12小節ブルースを土台に、ブギウギの跳ねるベースとシャッフルの推進力、歯切れ良いホーン・リフが絡む。ヴォーカルとバンドのコール&レスポンス、要所のストップ・タイム、ブレイク明けのソロ回しがダンスフロアを沸かせる定石だ。テンポは中速〜速め。キーやイントロ、エンディングは編成に合わせ柔軟にアレンジされる。

歴史的背景

戦後、ビッグバンドから小編成コンボへと重心が移る中で、ジャンプ・ブルースはラジオとダンスホールの双方で人気を獲得。本曲はその潮流の象徴で、移動と労働というテーマを軽妙に描きつつ、都会的機知を漂わせる。共作者ミルト・ゲイブラーは後年ロックンロールの名プロデューサーとしても知られ、R&Bからロックへの連続性を示す例として語られる。

有名な演奏・録音

決定版はルイ・ジョーダンのオリジナル録音。以降、スウィング〜ジャンプ系コンボ、ウエスタン・スウィング、ロカビリー寄りのバンドまで幅広くカバーされてきた。ホーン重視のアレンジから、ギター主導でロック色を強めた解釈まで、演奏アプローチの自由度も高い。

現代における評価と影響

現在もスウィング・ダンスの現場で“踊れる定番”として選曲され、音楽教育では12小節形式とグルーヴの教材曲として活用される。映像や広告での断片的な使用、ライブの定番化を通じて継続的に露出し、ジャンプ・ブルース再評価の入口として機能している。

まとめ

軽快なグルーヴと覚えやすいフックを備えた本曲は、ジャズとR&B、さらにはロックンロールを結ぶ要衝的レパートリー。歌ものながら演奏的見どころも多く、編成や場面に応じた多彩なアレンジで今なお息づく名曲だ。