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Gonna Fly Now

  • 作曲: CONTI BILL
#洋楽ポップス#スタンダードジャズ
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Gonna Fly Now - 楽譜サンプル

Gonna Fly Now|作品の特徴と歴史

基本情報

Gonna Fly Nowは、ビル・コンティ(Bill Conti)が作曲し、映画『ロッキー』(1976年)のメインテーマとして発表された楽曲である。作詞はキャロル・コナーズとアイン・ロビンズ。ボーカル版はデエッタ・リトルとネルソン・ピグフォードの歌唱でシングル化され、1977年に米ビルボードHot 100で1位を獲得。わずかな語句だけの歌詞と印象的な旋律で、映画音楽を越えたポピュラリティを獲得し、後のシリーズでも象徴的テーマとして位置づけられている。

音楽的特徴と表現

短い動機をトランペットのファンファーレが高らかに提示し、ストリングスと厚いブラスが層を成して推進力を生む。一定のビートに乗る上昇志向のメロディと和声進行が、挑戦と達成への期待を段階的に高める設計だ。歌詞は最小限だが反復によりマントラのような自己鼓舞効果を発揮。中盤以降は金管群のユニゾンとリズムセクションのドライブが密度を増し、クライマックスの解放感へ向けてダイナミクスが拡大する。映像のモンタージュと同期する“前へ進む”感覚を音で具体化している。

歴史的背景

『ロッキー』はジョン・G・アヴィルドセン監督、シルベスター・スタローン主演による1976年の作品で、低予算ながら全米で大ヒット。無名の挑戦者が頂点を目指す物語に、コンティの力感あるテーマが説得力を与え、映画全体の情緒的な推進力を担った。サウンドトラックは公開とともに注目を集め、シングルは翌年チャートの頂点に到達。映画と音楽が相互に成功を押し上げた代表例となった。録音参加メンバーの詳細は情報不明。

使用された映画・舞台(該当時)

本曲は『ロッキー』のトレーニング・モンタージュで中心的に使用され、観客の記憶に強く刻まれた。以後、『ロッキー2』以降のシリーズでもアレンジを変えて再登場し、フランチャイズ全体の音楽的アイデンティティを形成。近年の関連作でもモチーフが引用される事例がある。舞台作品における具体的な使用状況は情報不明。

現代における評価と影響

Gonna Fly Nowは、スポーツイベント、学校の応援、CMやテレビ番組の企画など、「やる気」や「挑戦」を表す音として定番化した。ビッグバンド、吹奏楽、ロック・バンドまで幅広い編成でのカバーが存在し、演奏会レパートリーとしても人気が高い。1970年代の映画音楽が大衆文化に深く浸透した好例としてしばしば言及され、数音で即座に情景を喚起するフックの強さが高く評価されている。

まとめ

Gonna Fly Nowは、シンプルな動機と力強い編曲で達成への高揚を具現化した映画音楽の金字塔である。『ロッキー』の物語と不可分に結びつき、チャートでも成功を収め、現在もスポーツや広告シーンで生き続ける。短い歌詞と躍動するサウンドは、時代や文脈を超えて聴き手の背中を押し続ける普遍的なメッセージを備えている。