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I Want You, I Need You, I Love You

  • 作曲: KOSLOFF IRA,MYSELS MAURICE
#洋楽ポップス
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I Want You, I Need You, I Love You - 楽譜サンプル

I Want You, I Need You, I Love You|歌詞の意味と歴史

基本情報

1956年に発表された「I Want You, I Need You, I Love You」は、Maurice MyselsとIra Kosloffが手がけ、エルヴィス・プレスリーの歌唱で広く知られたポップ・バラード。ロックンロールの躍動感を残しつつも、メロディ重視のスロー〜ミディアムテンポが特徴で、50年代後半の大衆的な恋愛歌の典型として位置づけられる。レコードや配信の各種ベスト盤にも収録され、現在まで長く聴かれ続けている。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示す三つのフレーズを核に、相手への強い憧れと依存、そして確信的な愛情を率直に告げる内容。華美な比喩よりも平易で直接的な語り口が魅力で、若者の純粋な告白の場面に重なりやすい。反復されるコーラスは感情の高まりを音楽的にも言語的にも強調し、普遍的な共感を生む。全体として不安や戸惑いを抱えつつも、相手を必要とする切実さが前景化されている。

歴史的背景

本作は、ロカビリーの衝撃をもたらした初期RCA期のプレスリーが、熱狂的なロック曲だけでなく、ソフトなバラードでも存在感を示した一例。R&Bやカントリー、ゴスペルのエッセンスを折衷する当時の制作姿勢が反映され、豊かなコーラス・ワークとリズムの余白がボーカルの表情を際立たせた。全米でのヒットにより、彼のレパートリーの幅広さと、若年層のみならず幅広い層への訴求力を印象づけた。

有名な演奏・映画での使用

決定版として語られるのはエルヴィス本人のシングル音源で、のちのベスト盤やオムニバスにも継続的に収録されている。映画やドラマでの顕著な使用は情報不明。著名アーティストによるカバーやライブでの代表的演奏についても情報不明だが、オールディーズ文脈においては定番曲として扱われ、ラジオ番組や往年のヒットを集めた公演で取り上げられる機会がある。

現代における評価と影響

今日では、エルヴィスの“優しい声”を象徴する初期バラードとして、入門的な推薦曲に挙げられることが多い。シンプルな語彙と覚えやすい旋律は、後続のポップ・バラードが踏襲するフォーマットの一つを提示し、ラジオやプレイリストでも年代を超えて親しまれている。恋愛感情をストレートに描く歌の古典例として、音域設計やフレーズの反復がもたらす記憶効果の分析対象にも適している。

まとめ

率直な告白を核に据えた本曲は、1950年代ポップ・バラードの魅力とエルヴィスの表現力を凝縮した一作。作曲家MyselsとKosloffの端正な旋律と構成により、時代を超える普遍性を獲得した。映画や他演奏の詳細には情報不明が残るものの、恋愛歌の王道を体現する楽曲としての評価は揺るがない。初期エルヴィスの魅力を知るうえでも欠かせない重要曲である。