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It's a Grand Night for Singing
- 作曲: RODGERS RICHARD

It's a Grand Night for Singing - 楽譜サンプル
It's a Grand Night for Singing|歌詞の意味と歴史
基本情報
Richard Rodgers作曲、Oscar Hammerstein II作詞の「It's a Grand Night for Singing」は、映画『ステート・フェア』(State Fair, 1945)で初披露。夜の遊園地を背景に、登場人物と合唱が一体となる場面を彩るショー・チューンで、明朗な旋律と覚えやすいリフレインが魅力。映画用オリジナルとして書かれ、のちもコンサートや舞台版で親しまれている。
歌詞のテーマと意味
歌詞は、その夜が“歌うのにふさわしい特別な夜”であるという宣言を軸に、胸の高鳴り、新しい出会いへの期待、皆で声を合わせる喜びを描く。平易な語彙と反復が参加感を生み、個人の恋心と祝祭の共同体感覚が重なる開放的なメッセージが特徴。
歴史的背景
『ステート・フェア』は、ロジャース&ハマースタインが映画のために直接書き下ろした唯一のスコアとして位置づけられる。『オクラホマ!』(1943)で確立した“歌で物語を推進する”理念をスクリーンへ拡張し、本曲は作品の素朴で温かなアメリカン・ライフ像を支える気分高揚の核となった。
有名な演奏・映画での使用
映画では群衆シーンでソロとコーラスが掛け合い、画面の躍動と音楽が密接に呼応する。公開後も各種録音や演奏が行われてきたが、代表的録音の網羅情報は情報不明。メドレーや合唱編曲の一曲として取り上げられる例があり、祝祭的なオープナーとして機能する構成が重宝される。
現代における評価と影響
今日でもロジャース&ハマースタイン曲集の定番として紹介され、年齢や編成を問わず取り上げやすい。前向きなメッセージ、明快な旋律、合唱との相性の良さが継続的な人気を支え、映画発のショー・チューンが舞台やコンサートへ広がるモデルケースとなっている。
まとめ
本曲は、恋と祝祭の高揚を端的に結晶化した映画発の名曲。初演以来、場面を明るく照らすオープンな魅力で愛されてきた。由来とテーマを理解すれば、選曲や演出の意図がより明確になり、“皆で歌う喜び”を一層豊かに伝えられる。