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It's Only Make Believe

  • 作曲: TWITTY CONWAY、JENKINS HAROLD L、NANCE RICHARD J、NANCE JACK
#洋楽ポップス
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It's Only Make Believe - 楽譜サンプル

It's Only Make Believe|歌詞の意味と歴史

基本情報

「It's Only Make Believe」は1958年に発表されたコンウェイ・トゥイッティの代表曲。作曲者としてTWITTY CONWAY、JENKINS HAROLD L、NANCE RICHARD J、NANCE JACKがクレジットされる。初出アーティストはConway Twittyで、レーベルは情報不明。世界的ヒットとなり、米英の主要チャートで首位を獲得したことで知られる。楽曲はポップとロカビリーの要素を併せ持つバラードで、シンプルなコード進行と強いフックを備え、以後のクロスオーバー的成功の原型を示した。

歌詞のテーマと意味

タイトルの“It's Only Make Believe”は「それは作り物の夢にすぎない」の意。語り手は相手への強い想いを抱きながら、周囲が恋人同士だと見なしても現実には成就していない、というねじれを吐露する。憧憬、自己欺瞞、孤独が交錯し、甘美なメロディと対照的に痛切な未練を描くのが核心だ。サビで繰り返される決定的なフレーズが感情の帰結を押し出し、短い構成の中に濃密なドラマを形成する。言葉数は多くないが、対比と反復によって強度が高まり、普遍的な失恋の物語として受け止められてきた。歌詞の全文はここでは扱わない。

歴史的背景

50年代後半はロックンロールとカントリーが接近し、ティーンポップ市場が拡大した時期。本曲はその渦中で生まれ、トゥイッティの力強いボーカル、コーラスワーク、抑制されたビートが、カントリーの情感とポップの即時性を両立させた。大ヒットは彼の名を一躍知らしめ、のちにカントリーの大物へと歩む出発点を決定づけることとなった。

有名な演奏・映画での使用

オリジナルに加え、多数のカバーが存在し、なかでもグレン・キャンベルの録音が広く知られている。解釈はバラード寄りからロカビリー風まで幅広く、時代ごとのサウンドで再解釈されてきた。映画やドラマでの具体的な使用例は情報不明。

現代における評価と影響

現在では50年代ポップ・バラードの重要曲として位置づけられ、カントリーとポップのクロスオーバー史を語るうえでの参照点となっている。シンプルなコードと強いリフレインは、失恋バラードの定型を示す教材としてもしばしば引用され、ストリーミング時代にもプレイリストで安定して聴かれ続けている。

まとめ

未練を凝縮した言葉と覚えやすい旋律が結びつき、時代を超える普遍性を獲得した名曲。コンウェイ・トゥイッティ入門としても最適で、オリジナルと各種カバーの聴き比べで、楽曲の情感と普遍性の広がりを実感できる。