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Johnny's Theme

  • 作曲: ANKA PAUL,CARSON JOHNNY
#洋楽ポップス
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Johnny's Theme - 楽譜サンプル

Johnny's Theme|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Johnny's Themeは、米国の深夜番組The Tonight Show Starring Johnny Carsonのオープニングとして知られるインストゥルメンタル。作曲はPaul AnkaとJohnny Carsonの連名で、初使用は1962年。歌詞は存在せず、テレビ放送のジングル/テーマとして定着し、通称はThe Tonight Show Themeである。1992年のCarson降板まで長年にわたり番組の顔を務めた。

音楽的特徴と演奏スタイル

軽快な4ビート・スウィングを土台に、ブラスのファンファーレとサックス・セクションのリフが応酬するビッグバンド書法が核。印象的な短いモチーフが冒頭で提示され、転回やブレイクを挟みつつ、司会者の登場やCM前の「スティンガー」へ柔軟に接続できるよう構成されている。番組ではテンポやエンディングが場面に応じて可変化され、トランペットのハイノートやドラムの軽妙なスウィングが華を添えた。

歴史的背景

本曲はPaul Ankaが1950年代末に書いたメロディを基礎に、1962年のJohnny Carson登板に際して番組テーマとして整えられたと広く伝えられる。放送当初はSkitch Hendersonがオーケストラを率い、その後Doc Severinsenら歴代の音楽監督がアレンジを更新。生放送の大型バンドをフィーチャーするという当時のテレビ文化を代表する存在となった。

有名な演奏・録音

番組内での生演奏に加え、Doc Severinsen and The Tonight Show Bandによる録音が流通し、ビッグバンドのレパートリーとしても採譜が出回った。テレビ用テーマゆえ演奏時間はバージョンごとに大きく異なり、オープニングの短縮版、フル・レングスのコンサート用アレンジ、ゲスト紹介用の短いキューなど複数形態が存在する。

現代における評価と影響

Johnny's Themeは、アメリカのトークショー文化を象徴する音像として記憶され、番組の記念映像や回顧特集の文脈でしばしば引用される。明快なファンファーレと推進力のあるスウィング感は、のちのトーク番組のテーマ作りにも影響を与え、開幕数秒でムードを作る「機能的な音楽デザイン」の好例として語られている。

まとめ

華やかなブラス、覚えやすいモチーフ、自在な長さ調整—Johnny's Themeは放送の現場で磨かれた実用と芸の見事な折衷だ。Paul AnkaとJohnny Carsonの名義によるこのテーマは、半世紀を超えてもなお「番組の顔」として想起される力を持ち、テレビ音楽史に確かな足跡を残している。