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June in January

  • 作曲: RAINGER RALPH
#洋楽ポップス#スタンダードジャズ
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June in January - 楽譜サンプル

June in January|楽曲の特徴と歴史

基本情報

June in Januaryは、作曲RAINGER RALPH(Ralph Rainger)、作詞Leo Robinによる1934年の楽曲。映画Here Is My HeartでBing Crosbyが初演し、のちにジャズ・スタンダードとして広く親しまれた。冬に六月のような温もりを感じる恋を歌うバラードである。

音楽的特徴と演奏スタイル

穏やかなバラード・テンポで歌われることが多く、柔らかな旋律線が魅力。コード進行はアメリカン・ソングブックに典型的な機能和声を基盤とし、声を生かすシンプルな伴奏が映える。ボーカルはルバートの前奏からミディアム・スウィングへ移る解釈も見られ、器楽ではリリカルなアドリブが好相性だ。

歴史的背景

作曲家Raingerと作詞家Robinはハリウッド黄金期を代表するコンビで、Bing Crosby主演作をはじめ多くの映画音楽を手がけた。Here Is My Heartは当時の人気音楽映画で、本曲もそこで注目を集めた。同コンビは「Thanks for the Memory」などの名曲でも知られ、洗練された旋律と言葉の妙が評価されている。

有名な演奏・録音

代表的な録音は、初演者Bing Crosbyの1934年版。以後、Julie LondonがアルバムCalendar Girl(1956)で取り上げ、Dean MartinもA Winter Romance(1959)に収録するなど、多彩な解釈が残る。オーケストラ伴奏の典雅なスタイルから、ジャズ・コンボによる親密なバラード解釈まで幅広い。

現代における評価と影響

冬の情景と恋の温かさを対比させる普遍的テーマは、季節のスタンダードとして今も支持される。ラウンジ〜ジャズの現場でレパートリー化し、シンガーの表現力を示す曲として選ばれる機会も多い。近年の映画・ドラマでの使用状況は情報不明だが、楽曲自体の知名度は安定している。

まとめ

June in Januaryは、映画発のバラードが時代を超えてスタンダード化した好例。情緒豊かなメロディと品位ある歌詞が、多様な編成・テンポでの再解釈を可能にしてきた。初演の魅力から後年の名唱まで、ジャズ入門から愛好家まで幅広く勧められる一曲である。