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Lay Down Sally

  • 作曲: CLAPTON ERIC PATRICK,LE,VY MARCY,TERRY GEORGE E
#洋楽ポップス
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Lay Down Sally - 楽譜サンプル

Lay Down Sally|歌詞の意味と歴史

基本情報

Lay Down Sallyは、Eric ClaptonがMarcy Levy(後のMarcella Detroit)とGeorge Terryと共作した1977年発表の楽曲。アルバム『Slowhand』に収録され、プロデュースはGlyn Johns、ロンドンのOlympic Studiosで録音された。米国ではシングルが1978年にBillboard Hot 100で最高3位を記録し、クラプトンの代表的ヒットの一つとなった。スタイルはカントリー・ロックにタルサ・サウンドの軽快なシャッフルを融合。演奏陣はクラプトンのツアー/録音でおなじみのCarl Radle(b)、Dick Sims(key)、Jamie Oldaker(ds)らタルサ系のメンバーで、Levyがコーラスを務める。肩の力を抜いたグルーヴと丸みのあるギター・トーンが特徴的だ。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、親しい相手に寄り添い、焦らずそばにいてほしいと語りかける温かなメッセージが中心。日常の疲れを癒やす穏やかな時間を分かち合おうとする内容で、押しつけがましさを避けた柔らかな言い回しが印象的だ。都会的な恋愛ドラマではなく、アメリカ南部のルーツに根差した、素朴で人肌の温度感を持つ情景が浮かぶ。シンプルな語彙と反復は、メロディの揺らぎと相まって安心感を醸成し、踊れるリズムの中にもくつろぎを感じさせる。

歴史的背景

1970年代半ばのクラプトンは、ブルースを核にしつつカントリーやR&Bのルーツ・ミュージック志向を強め、JJケイルに象徴されるタルサ・サウンドの影響を吸収していた。『Slowhand』期は「Cocaine」「Wonderful Tonight」と並ぶ多様な楽曲が共存し、技巧の誇示より“歌”と“グルーヴ”を前面に出す成熟した作風へ。Lay Down Sallyはその中心的例で、過度な装飾を排した演奏と懐の深いビートが、70年代後半のアメリカン・ルーツ回帰の潮流と響き合った。

有名な演奏・映画での使用

本曲はクラプトンのライブで長年取り上げられ、電化セットでもアコースティック寄りのアレンジでも心地よいシャッフルが活きるレパートリーとして定着している。公式のライブ音源・映像にも複数収録され、観客参加型の定番ナンバーとして機能してきた。カバーの網羅情報は情報不明。映画やドラマでの顕著な使用についても情報不明。

現代における評価と影響

Lay Down Sallyは、クラプトンの“弾きすぎない美学”と手触りの良いルーツ志向を体現する楽曲として評価が定着している。特にドラマーとベーシストが作る三連系シャッフルの“ポケット”は、カントリーとロックの橋渡しとしてしばしば参照される。派手さはないが、肩の力を抜いた演奏で大きな説得力を生む好例として、音楽家・リスナー双方から支持を集め続けている。

まとめ

素朴な言葉と温かなグルーヴが共鳴するLay Down Sallyは、『Slowhand』を象徴する一曲。タルサ・サウンドの感触をポップ・フィールドに浸透させ、時代を超えて愛聴される理由を示している。