あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

アーティスト情報なし

Layla

  • 作曲: CLAPTON ERIC PATRICK,GORDON JAMES BECK
#洋楽ポップス
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

Layla - 楽譜サンプル

Layla|歌詞の意味と歴史

基本情報

1970年発表。Derek and the Dominosのアルバム『Layla and Other Assorted Love Songs』収録で、作曲はエリック・クラプトンとドラマーのジム・ゴードン。マイアミのクリテリア・スタジオ録音、プロデュースはトム・ダウド。オールマン・ブラザーズ・バンドのデュアン・オールマンが客演し、ツイン・ギターと終盤のピアノ・コーダという二部構成が核となる。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、抑えきれない恋情と自己の葛藤を描き、呼びかける名を象徴的に用いることで切迫感を強める。発想源には、ペルシャの叙事詩『ライラとマジュヌーン』が挙げられ、クラプトンの個人的な恋愛感情(パティ・ボイドへの想い)とも結び付けて語られてきた。言葉数は多くないが、焦燥と懇願、そして諦念へ向かう心情の転換が、音楽の二部構成と響き合う。

歴史的背景

クリーム、ブラインド・フェイス解散後のクラプトンが、ボビー・ウィットロック、カール・レイドル、ジム・ゴードンと結成した新バンド期の産物。トム・ダウドの仲介でデュアン・オールマンが参加し、スライドとリードの対話が生まれた。アルバムの核として世に出て以来、バンド期のクラプトンを代表する象徴曲となり、その後のソロ活動においても重要なレパートリーであり続けている。

有名な演奏・映画での使用

名演としては、1992年のMTV Unpluggedで披露されたアコースティック版が特筆される。テンポと解釈を大胆に改め、1993年に本曲はグラミー賞最優秀ロック・ソングを受賞。映画では、マーティン・スコセッシ監督『グッドフェローズ』でピアノ・コーダが印象的に使用され、映像と音楽の結び付きの強さを広く印象づけた。

現代における評価と影響

アイコニックなリフとコード展開、エモーショナルなボーカル、そしてピアノ・コーダという構造的コントラストは、ロック作曲の手本として今日も研究される。ギタリストにとっては運指とスライドの教材であり、バンド編成でのダイナミクス設計の好例。多くのカバーやライブ解釈が生まれ、音楽誌やランキングでも定番の古典として位置づけられている。

まとめ

Laylaは、切迫する恋の物語と、ギターの火花と静謐なピアノが織りなす二部構成が結び付いた稀有な楽曲である。録音史に残る共演と後年の再解釈が、その普遍性を証明してきた。初めて聴くならオリジナルとUnpluggedを聴き比べ、同じ旋律が異なる感情を照らす妙味を味わいたい。