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Minute by Minute

  • 作曲: ABRAMS LESTER,MC DONALD MICHAEL H
#洋楽ポップス
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Minute by Minute - 楽譜サンプル

Minute by Minute|歌詞の意味と歴史

基本情報

Minute by Minute は、ABRAMS LESTER と MC DONALD MICHAEL H(マイケル・マクドナルド)による共作で、ドゥービー・ブラザーズの同名アルバム(1978年)に収録された楽曲。後期ドゥービーを象徴するソウル寄りのサウンドと、マクドナルドの深みあるボーカル/鍵盤ワークが際立つ。アルバムからのシングルとしても知られるが、具体的なチャート順位は情報不明。制作クレジットの詳細な録音データやスタジオ情報も情報不明。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示す通り「一分一秒、少しずつ前に進む」という姿勢が核。感情の揺れや依存からの回復を、焦らず現在に意識を置くことで乗り越えようとする語りが展開される。失恋や関係修復の文脈で解釈されることが多く、自己防衛と希望の均衡が巧みに描かれる。直接的な断定よりも余白ある表現が多く、聞き手の状況に応じて意味が広がる点が魅力。歌詞の全文引用は控えるが、反復するフレーズが自己暗示のように機能し、再起の物語に説得力を与えている。

歴史的背景

1970年代後半、ドゥービー・ブラザーズは初期のルーツ・ロック志向から、マクドナルド加入後にブルー・アイド・ソウル/AOR色を強めた。Minute by Minute はこの変化の成熟点を示す代表曲で、都会的なコード進行と洗練されたコーラス、エレクトリック・ピアノを核にしたアレンジが特徴。同時期の活動はグラミー賞の場でも高く評価され、バンドの商業的かつ批評的なピークに直結した。ただし本曲単体の受賞歴や細かな指標は情報不明。

有名な演奏・映画での使用

本曲はドゥービー・ブラザーズのライヴ定番として長年演奏され、マイケル・マクドナルドのソロ公演でも取り上げられてきた。洗練されたバラード〜ミッドテンポ曲としてセットの緩急をつける役割を担い、コーラスの重なりや鍵盤の艶感がステージで映える。映画やドラマへの顕著な使用例は情報不明。著名アーティストのカバーやチャート化した二次的ヒットの詳細も情報不明だが、セッション系/AOR系の音楽家にしばしば参照されている。

現代における評価と影響

近年の“ヤット・ロック”再評価の文脈で、Minute by Minute は温度感の低い都会的グルーヴと洗練された和声の手本として再注目されている。拡張コードやテンション使い、柔らかなバックビート、ゴスペル由来のコーラス運用などは、AOR/シティポップ的手法の教材にもなりうる要素。ストリーミング時代においてもプレイリストでの存在感は高く、落ち着いた大人のポップスとして世代を超えて聴かれ続けている。

まとめ

Minute by Minute は、感情の回復を一歩ずつ重ねる視点を、上質なAORサウンドで描いたドゥービー・ブラザーズの要作。過度なドラマではなく余白を保つ作法が、日常の情感に寄り添う普遍性を生み出している。歴史的背景や受容の推移を踏まえても、今なお色褪せない“静かな強さ”を備えた名曲と言える。