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Moonlight and Roses

  • 作曲: LEMARE EDWIN H
#洋楽ポップス
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Moonlight and Roses - 楽譜サンプル

Moonlight and Roses|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Moonlight and Roses は、英国のオルガニスト作曲家エドウィン・H・レメア(1865–1934)による抒情的なオルガン小品。原題は Andantino in D-flat とされ、柔らかな音色で旋律を歌わせることを意図している。初出年は情報不明だが、親しみやすい旋律で広く演奏され、「Moonlight and Roses」の愛称で普及した。

音楽的特徴と演奏スタイル

変ニ長調の穏やかなカンタービレが核。分散和音の伴奏に滑らかな上声が乗る。登録はストリングス系やフルート系、必要に応じてセレステ。スウェルの微細な開閉と控えめなルバートで呼吸感を作る。厚いプリンシパルよりも色彩のブレンドを優先し、静謐な語り口を保つ。

歴史的背景

レメアは後期ロマン派の語法をコンサート・オルガンに移した名手。本作の旋律は1925年、ベン・ブラックとチャールズ・N・ダニエルズ(別名ニール・モレット)により歌詞が付けられ、Moonlight and Roses (Bring Mem'ries of You) として発表。以後、器楽と歌の双方で知られるようになった。出版経緯の詳細は情報不明。

有名な演奏・録音

オルガン版はリサイタルのアンコールや挙式音楽の定番として多くの演奏・録音がある。歌詞付き版も1925年以降に多数の歌手・楽団が録音し、米英で広く親しまれた。個別の映画・番組での使用は情報不明だが、各種編曲(ピアノ、弦合奏、ブラス等)も広く出回っている。

現代における評価と影響

今日も、レガートと音色設計の学習に適した教材として重宝される一方、聴き手には郷愁を帯びた小品として愛好される。器楽曲が流行歌へ展開した事例として、クラシックとポピュラーの架け橋を示す存在でもあり、配信時代のプレイリストでも一定の需要を保つ。

まとめ

要するに、本作は変ニ長調の上品な歌心と繊細なダイナミクスに魅力があるオルガン小品で、歌詞付き版の成功により旋律の生命力が証明された。作曲年代など一部は情報不明ながら、時代を超えて演奏され続ける愛好曲である。